イオン銀行 住宅ローンへの借り換えデメリット・メリットとは?
日本最大の小売企業グループに属するイオン銀行は、ATM手数料が24時間365日無料、土日祝日も店舗を営業するなどのサービスが好評で、日本経済新聞が2017年1月に発表した「第13回日経金融機関ランキング」で「顧客満足度第1位」を獲得、2018年度のオリコン「顧客満足度住宅ローン借り換え部門1位」になるなど、利用者の満足度の高さが評判の銀行です。
ネット銀行の住宅ローンよりはやや高い水準の金利ですが、ワイド団信や疾病保障付き住宅ローンを提供するなど、商品ラインナップが充実しています。近所のイオンにあるイオン銀行に来店すると住宅ローンの広告はよく目にすると思います。
それでは、イオン銀行 住宅ローンへの借り換え デメリット・メリットについて解説してきたいと思います。
目次
イオン銀行とはどんな銀行なのか?
イオン銀行は2007年に設立された新しい銀行です。全国のイオン内に店舗展開していますので、最近できた銀行の中では非常に大きな規模の銀行に成長しました。イオン銀行は、住宅ローンも扱っていますが、特に力を入れているのはカードローン(無担保ローン)・クレジットカードです。他にも銀行サービスとして標準的な、定期預金、NISA、保険、iDeCo、投資信託などの商品ラインナップは、メガバンクや地銀と比較しても遜色ありません。
イオン銀行の住宅ローン金利推移は?(借り換え)
それでは、イオン銀行の住宅ローン(借り換え時)について確認していきましょう。まず、最も気になる金利からです。以下は2017年3月以降のイオン銀行の住宅ローン金利の推移です。
変動金利 (金利プラン) | 10年固定金利 (当初10年固定特別金利プラン) | |
2021年1月 | 0.520% | 0.620% |
2020年12月 | 0.470% | 0.570% |
2020年11月 | 0.470% | 0.570% |
2020年10月 | 0.470% | 0.570% |
2020年9月 | 0.470% | 0.570% |
2020年8月 | 0.470% | 0.570% |
2020年7月 | 0.470% | 0.570% |
2020年6月 | 0.470% | 0.570% |
2020年5月 | 0.470% | 0.570% |
2020年4月 | 0.470% | 0.570% |
2020年3月 | 0.450% | 0.570% |
2020年2月 | 0.450% | 0.570% |
2020年1月 | 0.470% | 0.690% |
2019年12月 | 0.470% | 0.690% |
2019年11月 | 0.470% | 0.690% |
2019年10月 | 0.470% | 0.690% |
2019年9月 | 0.470% | 0.690% |
2019年8月 | 0.470% | 0.690% |
2019年7月 | 0.470% | 0.690% |
2019年6月 | 0.470% | 0.740% |
2019年5月 | 0.470% | 0.740% |
2019年4月 | 0.470% | 0.740% |
2019年3月 | 0.470% | 0.740% |
2019年2月 | 0.470% | 0.740% |
2019年1月 | 0.470% | 0.740% |
2018年12月 | 0.470% | 0.740% |
2018年11月 | 0.470% | 0.740% |
2018年10月 | 0.470% | 0.740% |
2018年9月 | 0.490% | 0.690% |
2018年8月 | 0.490% | 0.690% |
2018年7月 | 0.490% | 0.690% |
2018年6月 | 0.490% | 0.690% |
2018年5月 | 0.490% | 0.690% |
2018年4月 | 0.570% | 0.690% |
2018年3月 | 0.450% | 0.690% |
2018年2月 | 0.450% | 0.690% |
2018年1月 | 0.570% | 0.690% |
2017年12月 | 0.570% | 0.690% |
2017年11月 | 0.570% | 0.690% |
2017年10月 | 0.570% | 0.690% |
2017年9月 | 0.570% | 0.690% |
2017年8月 | 0.570% | 0.690% |
2017年7月 | 0.570% | 0.690% |
2017年6月 | 0.570% | 0.690% |
2017年5月 | 0.570% | 0.690% |
2017年4月 | 0.570% | 0.590% |
2017年3月 | 0.570% | 0.590% |
※金利は手数料定率型の場合。定額型の場合年0.2%上乗せ。手数料定率型も取り扱い中。
イオン銀行 住宅ローンへの借り換えデメリット
事務手数料が必要
イオン銀行には手数料定率型と手数料定額型の2つの住宅ローンがあります。手数料定率型の場合、事務手数料として融資額の2.20%(税込)が必要となります。手数料定額型の場合、金利が0.2%上乗せになります。これは、メガバンクや地銀の住宅ローンで言う保証料と同じぐらいの費用です。ソニー銀行や新生銀行のように事務手数料を一律としている銀行と比べると、この事務手数料はデメリットと言えるでしょう。
以下の借り換え諸費用の比較表を確認するとわかりますが、諸費用がかかる住宅ローンの1つであることがわかります。
事務手数料 (税込) | 保証料 | 団信保険料 | 2,000万円の場合 (税込) | 4,000万円の場合 (税込) | |
---|---|---|---|---|---|
ソニー銀行 | 44,000円 | 不要 | 無料 | 44,000円 | 44,000円 |
![]() | 55,000円~165,000円 | 不要 | 無料 | 110,000円※1 | 110,000円※1 |
![]() | 2.20%※3 | 不要 | 無料 | 440,000円 | 880,000円 |
![]() ミスター住宅ローンREAL | 2.20% | 不要 | 無料 | 440,000円 | 880,000円 |
![]() ネット専用住宅ローン | 2.20% | 不要 | 無料 | 440,000円 | 880,000円 |
![]() | 33,000円 | 約2%程度 | 無料 | 約43万円 | 約83万円 |
![]() WEB申込専用住宅ローンⅠ | 2.20% | 金利に含む | 無料 | 440,000円 | 880,000円 |
※1安心パック利用の場合 ※2新規借り入れの場合。借り換えの場合、0.990%(税込み)。 ※3手数料定率コースの場合 |
※2,000万円は借入期間20年、4,000万円は借入期間30年を前提としています。
※新生銀行は安心パック利用時、イオン銀行は手数料定率の場合。
※フラット35で団信に加入しない場合団信保険料はかかりません。
疾病保障が有料
イオン銀行の住宅ローンと比較されがちなネット銀行の住宅ローンは、イオン銀行よりも低金利だったりするわけですが、単に金利が低いだけでなく、疾病保障を無料でつくようにしながらの低金利だということを忘れてはいけません。イオン銀行も疾病保障を提供していますが、イオン銀行の場合には8疾病保障を利用するには住宅ローンの金利に年0.3%の上乗せする必要があります。保険金の支払条件や保障内容が違うので簡単には比較できませんがauじぶん銀行の住宅ローンががん50%保障と全疾病保障を無料で付帯させていることを考えると割高に写ります。
なお、イオン銀行では2018年7月からは居住不能信用費用保険と取り扱いも開始しています。
auじぶん銀行の住宅ローンには「がん50%保障団信」に加えて、精神障がいを除くすべての病気やケガに備える全疾病保障を無料でセットされ借り入れ後の安心感の高さが魅力の住宅ローンです。
無料でがん診断+全疾病保障がセットできるので、無料の疾病保障サービスとしては最強とも言える状況で、auじぶん銀行の住宅ローンは引き続き人気を集めることは間違いなさそうです。
金融機関 | 保障内容 | |
---|---|---|
![]() | ガンと診断されただけで住宅ローン残高が半分になる疾病保障と全疾病(すべての病気や怪我)の2つの保障が無料付帯。 | 詳しくはこちら |
ソニー銀行 | ガンと診断されただけで住宅ローン残高が半分になる疾病保障が無料付帯。 | 詳しくはこちら |
![]() | 要介護3と認定されると住宅ローン残高がゼロに | 詳しくはこちら |
![]() | ガン保障や8疾病保障を取り扱い(有料) | 詳しくはこちら |
![]() | 全疾病(すべての病気や怪我)の保障が無料付帯 | 詳しくはこちら |
![]() | 全疾病(すべての病気や怪我)の保障が無料付帯 | 詳しくはこちら |
三菱UFJ銀行 | 7疾病保障を取り扱い(年0.3%の金利上乗せが必要) | |
みずほ銀行 | 8疾病保障を取り扱い(有料) |
金利が高い?
メガバンクや地銀の住宅ローンと比べると低金利の住宅ローンですが、ネット銀行の住宅ローン金利との比較ではやや割高感があります。以下の比較表を確認いただくと一目瞭然ですね。
住宅ローン | 変動金利 | 10年固定 | 詳細・申込み |
---|---|---|---|
![]() | 0.410% (全期間引下げプラン) | 0.530% (当初期間引下げプラン) | ![]() 詳細を見る |
![]() ミスター住宅ローンREAL | 0.410% (通期引下げプラン) | 0.530% (当初引下げプラン) | ![]() 詳細を見る |
![]() | 0.450%(変動フォーカス) | 0.750% | ![]() 詳細を見る |
![]() 借り換え限定 | 0.470% | 0.570% | ![]() 詳細を見る |
![]() | 0.410% (借換え・通期引下げプラン) | 0.610% (当初引下げプラン) | ![]() 詳細を見る |
![]() | 0.807% | 0.900% | 詳細を見る |
ネット銀行は店舗(とその店舗で働く人件費)を圧縮した効率的なコスト構造になっており、住宅ローンの金利もそれを生かして超低金利を提示しています。一方で、2021年1月の三菱UFJ銀行の変動金利は年0.575%~年0.725%で、店舗を持つ銀行の中では金利は低い水準にあります。ネット銀行と比べて高いと言ってしまうのは少々気の毒かもしれませんが。
フラット35は店舗でのみ取り扱い
イオン銀行ではフラット35の取り扱いもしていますが、2021年1月現在、店舗でのみ申し込みの対応ができるものとなっています。
来店不要などネットで手続きを済ませたい方は、イオン銀行のフラット35より事務手数料が格安なアルヒのフラット35(ARUHIダイレクトを使った申し込み・契約時は事務手数料が税込1.10%)の利用を検討してみてください。
続いてイオン銀行の住宅ローンのメリットを確認していきましょう。
イオン銀行 住宅ローンへの借り換えメリット
イオングループでの買い物が割り引き
イオン銀行の住宅ローンの最大の特徴・メリットはイオングループでの毎日の買い物がいつでも5%オフになる特典です。毎月5万円の生活用品をイオンで買い物するする人は、毎月2500円オトクになります。1年で3万円オトクになる計算です。このサービスは最大で5年間利用できるので毎月5万円の買い物をする人は、最大で15万円相当のメリットがあることになります。
このサービスで注意しなければならないのは、住宅ローンを借り入れている期間中ずっと5%オフになると勘違いしてしまう人が多いことです。5%OFFは最初の5年間のみ、5年を経過すると何の特徴もない住宅ローンになることは忘れないようにしましょう。(5年間しか利用できない、という説明はもう少し目立つようにホームページなどに書いた方が良いと思うのですが・・)
年収100万円以上から審査OK
イオン銀行の住宅ローンは年収100万円以上あれば利用できます。ただし、雇用保険に加入している条件があるので注意しましょう。
ソニー銀行や楽天銀行のように年収400万円以上を条件としている銀行もありますので、年収100万円以上で利用できる住宅ローンは非常に珍しい部類です。
契約手続きがネット完結
イオン銀行では2018年1月より住宅ローン契約をネット完結で行えるようにシステム更新が行われています。これにより提出書類や契約書の郵送にかかる手間や時間がなくなり、住宅ローン審査に必要な時間が大幅に圧縮されることとなります。
また、
借り換え専用の変動金利を提供
イオン銀行では借り換え限定で変動金利を年0.470%(金利プラン・2020年7月現在)で提供しており、他のネット専業銀行と比較してもそん色ないレベルになっています。ただし、疾病保障が付帯されている、auじぶん銀行の住宅ローンや楽天銀行(金利選択型)、新生銀行の住宅ローンには見劣りはすると言えます。
さらにこの0.470%の優遇金利を受けるためには
1.イオンカードセレクトの申込み
2.イオン銀行インターネットバンキングの登録
プラスして、
1.イオン銀行を口座を給与振込口座に指定
2.カードローンの申込み
3.投資信託口座開設
の優遇適用条件としています。
まとめ
金利や疾病保障といった住宅ローンの基礎的な商品性の比較ではそれほど大きなメリットはありませんが、イオングループの店舗が近くにあり、よく買い物をする人にとっては、イオングループでの買い物が毎日5%OFFになるのは嬉しいですね。ただし、5%OFFは最初の5年間のみ、残りの30年は何の特徴もない住宅ローンになっていまうデメリットには気をつけましょう。
また住宅ローンの審査条件がやや甘い設定になっているのもメリットの1つと言えそうです。今から2年ほど前に業界最低金利水準まで金利を引き下げて業界に一石を投じたイオン銀行。
2020年はそこまでの低金利ではなくなっていますが、イオングループでの買い物が多い人にとっては魅力的な住宅ローンの1つであることは間違いありません。
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