ネット住宅ローンの落とし穴・デメリットや評判・審査基準を徹底比較!
ネット銀行の住宅ローンを”ネット住宅ローン”と呼ぶ人がいたり、ネットで申し込む住宅ローンをネット住宅ローンと呼ぶ人がいたり、ネット住宅ローンと言う言葉に正式な定義はありません。
一般的に「インターネットで申し込める住宅ローン」の略称として使われていることの方が多いように思いますので、この記事ではインターネット銀行の住宅ローンまたはネット専用で受け付けている住宅ローンを指す言葉として使っています。
インターネット銀行が登場して20年以上経過していますし、現在はたくさんのネット銀行が住宅ローンを提供しています。それらの全ての住宅ローンを、ネット住宅ローンとして一括りにすることはできませんが、共通点は多くあります。この特集ページではネット住宅ローン共通の特徴などを解説しつつ、主なネット住宅ローンの落とし穴やデメリット・審査基準についても解説したいと思います。
目次
最終的に店舗などで申し込む従来型の住宅ローンを選ぶとしても、インターネットがこれだけ普及している時代の住宅ローン選びにネット住宅ローンを無視することはできません。この記事は、住宅ローンの新規借り入れを考えている人にとっても、住宅ローンの借り換えを考えている人にとっても、参考になる内容だと思いますので、参考にしていただければと思います。
ネット住宅ローンの歴史
日本にネット住宅ローンが登場したのは今から約20年前の2002年。約20年以上経った今でも人気のネット住宅ローンの1つであるソニー銀行が日本初のインターネット銀行が提供した住宅ローンです。
その後、住信SBIネット銀行やauじぶん銀行など後発で登場したネット銀行が次々と住宅ローンの取り扱いを開始しました。さらにりそな銀行やみずほ銀行などの大手銀行がネット専用の住宅ローンを提供するようになり現在に至っています。
住宅ローンは30代~40代のインターネットを日常的に利用する年代に利用される金融商品なので、ネット申込があっという間に浸透し、ネット住宅ローンは世の中の常識になりました。最近はパソコンではなくスマホで申し込む時代です。2018年になって住宅ローンの一部の業務に人工知能(AI)を利用し、審査回答の迅速化を進める動きも盛んになっています。
ネット住宅ローンのコスト構造
ネット住宅ローンがこれまでの住宅ローンよりも低金利で提供できる大きな理由はコスト構造が優れているからです。
銀行は慈善事業ではありませんので利益を出さなければなりません。
住宅ローンの主な収入は「住宅ローン利用者から得られる利息収入や事務手数料などの収入」で、支出(コスト)は、宣伝広告費や住宅ローンを販売するスタッフの人件費・店舗費、住宅ローンビジネスを支えるシステム開発費、貸し倒れ時の費用などです。この収入と支出の差分が銀行にとっての利益であり、その利益があるからこそ金融機関が住宅ローンを提供する意味があるわけです。
ネット住宅ローンは、受付をネットで行いますので店舗費用は掛かりません。人件費も抑えることができます。コストの面で有利であることがネット住宅ローンの最大の特徴と言えます。
更に、書類の郵送や印刷も不要な完全デジタルのネット完結(auじぶん銀行が日本で初めて提供)して、郵送・書面のコストをさらに削減した住宅ローンも登場していますし、住宅ローンの仮審査を人工知能(AI)が対応(ソニー銀行や住信SBIネット銀行)するようになり、さらに人件費を削減する動きが拡大しています。
ネット住宅ローンの落とし穴・デメリット
店舗申込より時間がかかる
ネット住宅ローン共通の落とし穴・デメリットとして最初に認識しておいて欲しいのは「住宅ローンの申し込みから契約完了まで時間がかかる」ことです。ネット住宅ローンは、申込書類や必要書類を郵送で授受することになります。
しかも、”必要書類が全てそろっているか”、”記入ミスがないか”を、スタッフにチェックしてもらえないので、大半の人は書類不備で郵送は1往復では終わらずに時間がかかってしまうと考えておくようにしましょう。
ただし、最近ではauじぶん銀行の住宅ローンのように手続きを全てネットで完結することで審査にかかる時間を短縮した住宅ローンも登場し最新技術の活用でネット銀行の住宅ローンはさらに進化しています。
事務手数料が高い商品が多い
ネット住宅ローンには事務手数料が比較的高い住宅ローンが多いという特徴があります。例えば、住信SBIネット銀行、auじぶん銀行などです。この2つの銀行は今もっとも人気のあるネット住宅ローンなので、ネット住宅ローンを探している人であれば必ず選択肢にはあがってくると思います。
この点は念頭に入れておくようにしましょう。事務手数料が高いということは、住宅ローンの借り入れ・借り換え時の初期費用が嵩むことを意味しています。もっとも、住信SBIネット銀行もauじぶん銀行も事務手数料分も住宅ローンとして借り入れることができますので、初期費用分の現金の用意が難しいという人でも利用することができます。
事務手数料を抑えることで初期費用も安くしたいとお考えの方には、SBI新生銀行やソニー銀行などの住宅ローンを検討されると良いでしょう。
専門スタッフに相談しにくい
住宅ローン専門スタッフへの相談しながら借り入れを決定することができないのもネット住宅ローンの特徴です。
住宅ローンの借り入れ先を選ぶときに重要になってくるのが金利タイプの選定です。それ以外にも疾病保障などをどうするかなど、じぶんだけではなかなか決められないこともあったりするものです。住宅ローンはよくわからないから専門の人に相談して、質問しながら選びたい人にとっては、じぶんで申込先を決めて、借り入れる金利タイプを決めて手続きをすすめていくことが必要になるネット住宅ローンはデメリットと言えるでしょう。
逆に自分で住宅ローンを学び、選び、申込できる人にとってはデメリットではありません。むしろ、営業トークや余計なセールスを受けることの少ないのでメリットとも言えます。
ネット住宅ローンの審査基準
どんなに良い住宅ローンを見つけても、審査に落ちてしまっては水の泡です。また、いい加減な記事や比較サイトでは、ネット住宅ローンの審査は厳しいというように表現されることもあります。ただし、ネット銀行も全国各地の物件を対象にしていますので、一概に審査が厳しいとは言えません。
住宅ローンの審査基準は千差万別ですし、審査基準を100%開示している金融機関はありません。最終的には申し込んで見るしかないのですが、その住宅ローンが厳しい審査基準を設けているかは年収基準である程度判断することができます。まずは、以下のネット住宅ローン+αの審査基準について確認してみましょう。
金融機関 | 年収 | 詳細・申込み |
---|---|---|
(フラット35) | 100万円程度でも可 | 詳細を見る |
(フラット35) | 100万円程度でも可 | 詳細を見る |
100万円以上 | 詳細を見る | |
300万円以上 | 詳細を見る | |
基準なし | 詳細を見る | |
200万円以上 | 詳細を見る |
ネット住宅ローンの中で厳しめの年収基準を設けているのはソニー銀行と楽天銀行、逆にその他のネット住宅ローンは年収基準も低く申し込みやすい審査基準になっていると言えます。
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