住宅ローン借り換え審査基準|年収・職業・年齢・勤続年数の見られ方

金利上昇の報道が続くなか、住宅ローンの借り換えを検討する人は増えています。ただし、借り換えたいと思った人が誰でも借り換えできるわけではありません。
住宅ローンの借り換えは、新しく住宅ローンを契約して今の住宅ローンを完済する手続きです。そのため、借り換え先の住宅ローンの審査に改めて通る必要があります。
いま借りている住宅ローンの契約後に、転職して年収が減った、病気になった、起業して自営業になった――といった変化があると、借り換えの審査でマイナスに働き、借り換えできないこともあります。
この記事では、住宅ローンの借り換え審査基準を年収・職業・年齢・勤続年数の観点で整理します。銀行ごとに基準は大きく異なるので、1つの住宅ローンの審査に落ちたからといって、借り換え自体を諦める必要はありません。審査が厳しいローンもあれば、比較的通りやすいローンもあります。金融機関によっては、派遣社員・パート・アルバイトでも継続的な収入があれば利用できます。
金融機関ごとの住宅ローン借り換え審査基準
| 金融機関 | 年収 | 勤続年数 | 職業 | 借り換え可能額(担保評価額) | 詳細・申込み |
|---|---|---|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 基準なし | 規定なし(会社経営者・自営業は3年以上) | 自営業や契約社員・会社経営者でも可 | - | 詳細を見る |
| みずほ銀行 | 基準なし | 規定なし(会社経営者・自営業は2年以上) | 自営業や契約社員・会社経営者でも可 | - | 詳細を見る |
![]() (フラット35) | 100万円程度でも可 | 規定なし(転職直後でも可) | 自営業・個人事業主・契約社員・派遣社員・会社経営者・会社役員・パート・アルバイトも可 | 200% | 詳細を見る |
![]() (フラット35) | 詳細を見る |
||||
![]() (金利選択型) | 400万円以上 | 規定なし(転職直後でも可) | 自営業や契約社員・会社経営者でも可 | - | 詳細を見る |
![]() | 100万円以上 | 半年(会社経営者・自営業は3年以上) | 自営業や契約社員・派遣社員・会社経営者でも可 | - | 詳細を見る |
![]() | 200万円以上 | 1年 | 正社員・契約社員のみ | - | 詳細を見る |
![]() | 基準なし | 規定なし(会社経営者・自営業は3年以上) | 自営業や契約社員・派遣社員・会社経営者でも可 | 200% | 詳細を見る |
![]() | 300万円以上 | 転職していても連続して2年以上働いていればOK | 自営業や契約社員・会社経営者でも可 | 100% | 詳細を見る |
![]() | 400万円以上 | 規定なし(会社経営者・自営業は3年以上) | 正社員(自営業も可) | - | 詳細を見る |
年収
最低年収の条件は金融機関によって大きく異なり、ハードルの低いフラット35と、条件が高めの銀行とでは数百万円の差が出ることもあります。定める年収に届かないと借り換え審査そのものをしてもらえず「門前払い」になるため、まずは自分の年収に合った金融機関を選ぶことが大切です。
勤続年数
勤続年数を明示していない金融機関は多いですが、一般的には3年程度の勤務実績が目安とされます。転職して間もない方は、転職直後でも利用可能と明示しているフラット35やSBI新生銀行が狙い目です。
職業
職業面で特徴的なのがフラット35で、パートやアルバイトでも利用可能。個人事業主や会社経営者からも根強い支持があります。
一方、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)は、通常の住宅ローンが会社員・公務員など給与所得者を主な対象としています。ただし個人事業主・会社経営者の方には専用の「個人事業主・法人経営者向け住宅ローン」が用意されており、そちらから申し込めます(利用条件は通常の住宅ローンと異なります)。「自営業だから申し込めない」と決めつけず、各行の対象商品を確認することが大切です。
借り入れ可能額(担保評価)
借り入れ可能額は、年収だけでなく物件の担保評価にも左右されます。多くの金融機関は担保評価の基準を公開していませんが、借り換え希望額に対して物件評価が低いと、希望どおりの金額を借りられないことがあります。近年は不動産価格が上昇傾向にあるため極端な評価下落は多くないものの、築年数が古い物件や地方の物件では担保評価が伸びにくい点に注意しましょう。
なお、諸費用の扱いは金融機関で差があります。たとえばSBI新生銀行は、事務手数料や登記費用などの諸費用も借入金額に含めてお借り入れできるため、手元資金を抑えて借り換えたい人にとって使いやすい選択肢の一つです(対象・条件は公式でご確認ください)。
住宅ローンを借り換えできない?借り換え審査の注意点
年収が減っていないか
借り換え時にも返済負担率が審査されるため、契約当初より年収が減っていると審査に通らない可能性があります。勤務先の業績などで年収が下がりそうな感触がある場合は、早めに借り換え審査へ申し込むのが得策です。
健康状態が悪化した
借り換えでも団体信用生命保険(団信)への加入審査が必要です。健康状態が悪化していると団信の審査に落ちることがあります。その場合は、加入条件を緩和したワイド団信という選択肢がありますが、金利の上乗せ(目安として年0.2〜0.3%程度・金融機関により異なる)が必要です。上乗せの分だけ借り換えによる返済額削減の効果が小さくなるので、損益をよく確認しましょう。
ワイド団信取り扱いの住宅ローン
| PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行) | ソニー銀行 | ARUHIスーパーフラット |
| イオン銀行 | auじぶん銀行 |
※ワイド団信の取り扱い・上乗せ幅・加入条件は各金融機関で異なります。最新の内容は公式サイトでご確認ください。
住宅ローンの支払いが遅延した
借り換えでは「過去1年間、遅延なく返済してきたこと」を審査条件にしている金融機関が多くあります。遅延があった場合は、借り換え審査のタイミングを後ろ倒しにするなどの対策をしましょう。
住宅ローン以外のローンを組んだ
返済負担率は、住宅ローン以外のローンも含めた年間返済額の合計から計算されます。自動車ローンなどがあると住宅ローンに回せる返済額が減り、借り換え審査に悪影響を及ぼすことがあります。車などの大きな買い物は、借り換えを終えてからにするのが安全です。
借り換えは「損益分岐」で判断する
審査に通る見込みが立ったら、次は「借り換えで本当に得をするか」を確かめます。ポイントは、金利差で減る利息と借り換えにかかる諸費用(事務手数料・保証料・登記費用・印紙税など)の損益分岐です。
一般に、金利差が大きい・残債が多い・残りの返済期間が長いほど借り換え効果は出やすくなります。よく言われる目安は「金利差1%以上・残債1,000万円以上・残期間10年以上」ですが、これはあくまで目安です。近年は金利差が1%未満でも残債・残期間の条件しだいで諸費用を上回る効果が出ることもあるため、最終的には自分の残債・残期間・金利差で試算して判断しましょう。
よくある質問(住宅ローンの借り換え審査)
Q. 1社の借り換え審査に落ちたら、もう借り換えできませんか?
A. いいえ。金融機関ごとに年収・職業・勤続年数などの基準は大きく異なります。1社で落ちても、条件の合う別の金融機関で通る可能性は十分にあります。落ちた理由を推測し、条件に合うローンへ申し込み直しましょう。
Q. 自営業・パート・派遣でも借り換えできますか?
A. 継続的な収入があれば利用できる金融機関があります。フラット35はパート・アルバイト・個人事業主にも門戸が広く、PayPay銀行のように自営業者向けの専用商品を用意している銀行もあります。対象商品を確認して申し込みましょう。
Q. 借り換えのタイミングで気をつけることは?
A. 「年収が下がる前」「返済遅延がない状態」「新たなローンを組む前」に動くのが基本です。健康状態の変化も団信審査に影響するため、体調に不安が出る前に検討を始めると選択肢を広く保てます。
Q. 団信の審査に通らない場合はどうすればいい?
A. 加入条件を緩和したワイド団信のある住宅ローンを検討します。ただし金利の上乗せがあるため、上乗せ後でも借り換え効果が残るかを損益分岐で必ず確認してください。
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