年収500万円の住宅ローン審査|借入額の目安と3,000万円の可否

この特集ページでは、年収500万円台の方に向けた住宅ローン審査の情報を、公的統計と2026年8月時点の金利にもとづいて整理しています。年収500万円台は、日本の給与所得者のなかでも中心的な水準です。国税庁の「民間給与実態統計調査」(令和6年分)では、1年を通じて勤務した男性の給与階級で最も多いのが「400万円超500万円以下」(493万人・16.9%)でした。
日本人の平均給与と、年収500万円台の位置づけ
国税庁「民間給与実態統計調査(令和6年分・2025年9月公表)」によると、1年を通じて勤務した給与所得者は5,137万人で、平均給与は478万円(前年比3.9%増)と4年連続で増加し過去最高になりました。男女別では男性587万円・女性333万円、雇用形態別では正社員545万円・正社員以外206万円です。
ただし平均給与の対象には40代・50代が多く含まれるため、住宅ローンを組む中心年齢層より高めに出ます。30代で年収500万円を超えているなら、同世代のなかでは十分に上の部類と考えてよいでしょう。
出典:国税庁「民間給与実態統計調査」(令和6年分)
年収500万円台だといくら借りるのが適正?
マイホームを買うには色々なお金がかかる
住宅ローンをいくら借りるのが適正なのか?は、これから住宅ローンを利用しようとする人の誰もが感じる疑問です。
賃貸住宅では月収の30%程度が家賃の目安とされ、マイホームの毎月の返済額も同じような水準で考えがちですが、マイホーム購入では住宅ローンの返済以外に以下のようなお金もかかります。
| 管理費(マンションの場合) | 修繕積立金(マンションの場合) | 固定資産税 |
| 都市計画税 | 火災保険・地震保険 | 修繕費(給湯器、お風呂、トイレなど) |
一般論で言われる水準だけでなく、ご自身の家計の収支をしっかり把握し、こうした諸費用も考慮したうえで、マイホーム購入が適正かを考える必要があります。
実際の利用者はどれくらいの負担で借りているのか
フラット35を所管する住宅金融支援機構は、実際に住宅ローンを借りた人を対象にした「住宅ローン利用者の実態調査」を継続して公表しています。2026年1月調査(2025年4月~9月に借入れをした1,237人が対象・2026年2月20日公表)の主な結果は次のとおりです。
| 調査項目 | 最も多かった回答 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 返済負担率(年間返済額÷世帯年収) | 15%超~20%以内(26.2%) | 20%以内に収める人が最多層 |
| 借入金利の水準 | 年0.5%超~年1.0%以下(53.4%) | 前回調査より「年0.5%以下」が減少 |
| 返済期間 | 30年超~35年以内(38.9%) | 35年で組むのが依然として主流 |
| 融資率(融資額÷住宅価格) | 90%超~100%以下(24.1%) | 頭金がごく少ない人も珍しくない |
| 利用した金利タイプ | 変動型75.0%/固定期間選択型14.9%/全期間固定型10.1% | 変動型は前回比4.0ポイント減 |
出典:住宅金融支援機構「住宅ローン利用者の実態調査」(2026年1月調査)
つまり、年収500万円の方であれば、年間100万円程度(返済負担率20%)の住宅ローン返済が一つの目安になります。返済負担率20%で計算すると、年間・毎月の返済額の上限はこうなります。
| 年収 | 年間返済額の目安(負担率20%) | 毎月の返済額の目安 |
|---|---|---|
| 500万円 | 100万円 | 約8万3,000円 |
| 550万円 | 110万円 | 約9万1,000円 |
| 590万円 | 118万円 | 約9万8,000円 |
※管理費・修繕積立金・固定資産税は含みません。マンションの場合はこれらを加えた合計で家計を見てください。この金額から逆算できる借入可能額は、金利と返済期間で大きく変わりますので、実際の借入可能額は各金融機関のシミュレーションでご確認ください。
3,000万円を35年で借りると毎月いくら?金利タイプで3割以上違う
当編集部では毎月、各金融機関の公式サイトで表示金利を実測しています。2026年8月適用の実測金利(確認日:2026年8月4日)で、借入3,000万円・返済期間35年・元利均等・ボーナス返済なしとして当社試算すると、毎月の返済額は金利タイプによって次のように変わります。

| 金利タイプ(実測例) | 適用金利 | 毎月の返済額(当社試算) |
|---|---|---|
| 変動金利(三菱UFJ銀行) | 年0.945% | 83,918円 |
| 当初10年固定(SBI新生銀行) | 年3.030% | 115,957円 |
| 全期間固定(【フラット35】買取型・融資率9割以下) | 年3.290% | 120,364円 |
※当編集部が各行公式サイトで実測した2026年8月適用金利にもとづく当社試算です(銀行の公式シミュレーターの結果ではありません)。元利均等・毎月返済のみで、事務手数料・保証料・団信の上乗せ金利・登記費用などの諸費用は含みません。変動金利は返済期間中ずっと金利が変わらないと仮定した概算で、実際は半年ごとに見直されます。当初固定は当初期間中の金額です。
年収500万円で見ると、変動金利なら返済負担率は約20%に収まりますが、全期間固定では約29%まで上がります。「3,000万円借りられるか」は年収だけでは決まらず、どの金利タイプを選ぶかで負担がまったく変わるという点を押さえておいてください。参考までに、【フラット35】は総返済負担率の基準を年収400万円以上なら35%以下と定めており(年収400万円未満は30%以下)、この基準自体は満たせる計算です。
年収500万円台の住宅ローン借入額の適正判定
続いて、年収500万円台の方の住宅ローン借入額をもう少し具体的に考えてみます(返済期間35年・変動金利で借りた場合の目安です)。
| 借入額 | 判定 |
| 2,000万円 | 問題なし |
| 2,500万円 | 問題なし |
| 3,000万円 | 問題なし |
| 3,500万円 | 年収550万円以上の場合は可能。 |
| 4,000万円 | 慎重に。今後の年収の大幅な伸びが確実でない限り、返済が厳しくなる可能性が高い。 |
※全期間固定金利を選ぶ場合は、同じ借入額でも毎月の返済額が3割前後増えます。上の判定より一段控えめな借入額で考えてください。
年収500万円台で頭金なしでマイホーム購入は可能?
結論として、無理をしない住宅価格(例えば3,000万円程度)であれば、頭金なしでも毎月の返済額を許容範囲に抑えながら購入することは可能です。前掲の実態調査でも、融資率(融資額÷住宅価格)が「90%超~100%以下」の人が24.1%と最も多く、頭金がごく少ない状態で借りている人は決して少数派ではありません。
なお、マイホーム購入時には物件価格以外に以下のような費用がかかります。
| 項目 | 金額 |
| 物件購入の手付金 | 物件価格の5%程度 |
| 不動産仲介手数料の半金 | 物件価格の1.5%程度 |
| 印紙代 | 数万円 |
上記の費用はできるだけ現金で用意できることが望ましいのですが、最近の住宅ローンは諸費用も含めて借りられるものが増えており、以前より頭金なしでマイホームを買いやすくなっています。
一昔前は頭金ゼロだと融資不可とする金融機関も多く、金利を割高とするケースもありましたが、昨今はフルローンOK・金利も割高にならない住宅ローンが増えています。頭金ゼロでも適正な返済負担率に収まっていれば審査に通る可能性は十分にあります(もちろん頭金があった方が審査に通る確率は上がります)。ただし【フラット35】のように、融資率が9割を超えると適用金利が高くなる商品もあります(2026年8月・借入期間21年以上35年以下の場合、9割以下は年3.290%、9割超は年3.400%)。

年収500万円台の方におすすめの住宅ローンは?
年収500万円台の方は、住宅ローンの選択肢が幅広くあります。ネット銀行の多くは前年度税込年収200万円~400万円程度を申込条件としており、年収500万円台であればこの入り口で弾かれることはまずありません。選択肢が広いことを活かして、条件の良い住宅ローンをじっくり比較できるのが年収500万円台の利点です。
一方で、比較をしないまま契約している人が多いのも実態です。前掲の実態調査では、比較した住宅ローンの数が「1つ(現在借りているローンのみ)」という人が65.6%にのぼりました。最長35年という長い付き合いになる住宅ローンは、しっかり選ばないと数百万円単位で総返済額が変わります。
また、金利環境そのものが変わりました。日銀の政策金利は2026年時点で1.0%程度まで引き上げられ、変動金利の基準となる短期プライムレートも三菱UFJ銀行・みずほ銀行が2026年8月3日に年2.125%から年2.375%へ改定しています。「金利が上がっても返せる計画か」を先に確認することが、以前にも増して重要になっています。
誰にとっても1番という住宅ローンは存在しませんが、続いて、当サイトで厳選した年収500万円の人におすすめの住宅ローンを紹介します。
SBI新生銀行の住宅ローン(諸費用の分かりやすさと保障)
SBI新生銀行の住宅ローンは、借入・借り換え時の諸費用が分かりやすいのが特徴です。保証料は0円で、一部繰上返済手数料も0円(1円から・いつでも何度でも)。事務取扱手数料は借入金額の2.20%(税込)の定率型です。
団信は一般団信(上乗せ0円)のほか、ガン団信、全疾病保障付団信(2026年3月開始・上乗せ0円)などから選べます。また、SBI新生銀行は原則として事前審査(仮審査)を行わず、本審査のみで完結するのも特徴で、必要書類は本審査時に一式必要になります。店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しており、SBIグループとしての安心感もあります。
申込条件は前年度税込年収300万円以上の正社員・契約社員(自営業の方は業歴2年以上かつ2年平均所得300万円以上)などで、年収500万円台の方であれば条件面のハードルは高くありません。※かつて提供されていた「ステップダウン金利タイプ」「介護保障付団信(安心保障付団信)」「自動繰上返済(スマート返済)」は新規の取り扱いを終了しています。現行の商品・金利・団信の内容は公式サイトでご確認ください。
主な住宅ローンの年収基準
| 金融機関 | 年収 | 詳細・申込み |
|---|---|---|
![]() (フラット35) | 100万円程度でも可 | 詳細を見る |
![]() (フラット35) | 100万円程度でも可 | 詳細を見る |
![]() | 100万円以上 | 詳細を見る |
![]() | 300万円以上 | 詳細を見る |
![]() | 基準なし | 詳細を見る |
| 200万円以上 | 詳細を見る |
すでに返済中の方へ:借り換えで総返済額を見直せるか
年収500万円台で数年前に住宅ローンを組んだ方は、いま「借り換えたほうが得か」を判断する材料を持っておきたいところです。
借り換えの損得は、次の3つのバランスで決まります。
- 金利差……いまの適用金利と、借り換え先の金利の差
- ローン残高と残りの返済期間……残高が大きく残期間が長いほど、同じ金利差でも効果が大きい
- 借り換え諸費用……新しいローンの事務手数料(定率型なら借入額の2.20%〈税込〉が一般的)、抵当権の設定・抹消にかかる登録免許税と司法書士報酬、印紙税など
つまり「金利差で減る利息 - 借り換え諸費用」がプラスになるかどうかが損益分岐です。残高が少ない・残期間が短い場合は、金利差があっても諸費用を回収できないことがあります。
最初にやるべきことは、返済予定表や金融機関のマイページで「自分の現在の適用金利」を確認することです。優遇幅は契約時期によって違うため、同じ銀行でも人によって適用金利は異なります。住宅ローン比較サービスのモゲチェック(株式会社MFS)の集計では、借り換えを検討している人が返済中の金利は2026年7月時点の平均で1.55%とされていますが、これは借り換えを検討している人という母集団の数字であり、全借り手の平均ではない点に注意してください。
なお、前掲の住宅金融支援機構の調査では、金利上昇で毎月の返済額が3万円増えた場合、44.1%の人が「繰上返済または借り換え」を選ぶと回答し、「見当がつかない・わからない」も27.2%ありました。返済額が増えてから慌てないよう、いまのうちに借り換えの試算だけでも済ませておくことをおすすめします。
年収500万円台の住宅ローンに関するよくある質問
Q. 年収500万円で3,000万円は借りられますか?
A. 返済負担率の目安(20%前後)から見て、変動金利で35年返済なら3,000万円は無理のない範囲に収まりやすい金額です。ただし全期間固定金利を選ぶと毎月の返済額は3割前後増え、返済負担率は約29%になります。3,500万円は年収550万円以上であれば検討可能、4,000万円は慎重な判断が必要です。
Q. 年収500万円台なら、変動金利と全期間固定のどちらを選ぶべきですか?
A. どちらが有利かを一律に断定することはできません。判断材料は「金利が上がったときに毎月の返済額が増えても家計が耐えられるか」です。前掲の当社試算のとおり、2026年8月時点では両者の毎月返済額に3万円以上の開きがあります。変動金利を選ぶなら、差額を貯蓄して将来の繰上返済や返済額増加に備えるのが現実的な備え方です。
Q. ボーナス返済を組み込めば、もっと借りられますか?
A. 借入可能額は増える方向に働きますが、ボーナスは業績で変動するため、負担率の計算はボーナスを当てにしない前提で見ておくほうが安全です。【フラット35】でもボーナス払いの併用は借入額の40%以内と上限が定められています。
Q. 借り換えで総返済額は減らせますか?
A. 現在の金利と借り換え先の金利差、ローン残高、残りの返済期間、借り換え諸費用のバランス次第です。金利が上昇している局面では、固定への借り換えで将来の上昇リスクを抑える選択肢もあります。まずは自分の適用金利を確認したうえで試算して比較しましょう。
Q. 記載の金利や条件はいつの情報ですか?
A. 本記事の金利は2026年8月時点で当編集部が各金融機関の公式サイトを確認した値です。住宅ローンの金利・手数料・団信の内容は随時改定されるため、申込前に必ず各金融機関の公式サイトで最新の内容をご確認ください。
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