アルヒが単身女性の住宅ローン(フラット35)利用動向を発表
この記事は2017年にARUHIが発表した単身女性向けのフラット35の利用調査に関する解説記事です。
調査を行ってから数年経過しているため、最新情報とは言えませんが、単身女性の住宅ローンの利用動向の調査は見かけることがありません。近年の物価高や円安などにより状況は刻々と変化していますが、1つの参考情報としてご覧いただければと思います。
目次
調査結果サマリ
フラット35の取扱件数1位を何年も連続で獲得しているアルヒが、2016年にアルヒのフラット35を利用した顧客の情報をもとに、単身女性の住宅ローンの利用状況の調査結果を発表しました。この調査結果は、アンケート形式ではなく、実際にフラット35を利用した人のデータをもとに分析して公表されているものですので、かなり実態に近い利用動向の調査結果と言えます。
以前は、単身女性が住宅を購入したり、住宅ローンを組むと言うケースはほとんど耳にしませんでしたが、この調査結果を確認する限り、女性の社会進出や日本国内の環境の変化が進み、単身の女性の住宅ローンの利用(=住宅購入)が一般的になりつつあることがわかります。
いくつかの主要なポイントに絞って調査結果を紹介していきます。詳細はアルヒの調査結果ページなどでご確認ください。
調査結果概要
調査結果対象者:2016年にアルヒでフラット35を利用者のうち単身女性の借り入れ状況を全体動向にまとめて発表したものです。
住宅ローン利用の時期は?
住宅ローン利用時の平均年齢は42歳。30代・40代で75%のシェアを占めています。
住宅の種類は?
全体の62%が中古マンションを購入。新築マンションの購入は17%で、約80%が集合住宅(マンション)を購入していることになります。
平均の年収と住宅価格の関係は?
全体平均では年収447万円、物件価格が2596万円となっています。同じく単身の男性が購入している物件の価格は2750万円となっていますので、男性よりも割安な物件を選んでいる傾向が確認できます。年収と物件価格の相関関係は非常に気になるポイントだと思いますので、もう少し細かく収入別の傾向を確認してみましょう。
年収200万円台の人→物件価格の平均は1572万円
年収500万円台の人→物件価格の平均は3340万円
年収1000万円以上の人→物件価格の平均は5776万円
年収が高い人が価格の高い物件を購入する傾向があるのは当然ですが年収200万円の人が1500万円を超える住宅購入に踏み切っている点は見逃せません。単純計算ですが30歳から家賃5万円の賃貸住宅に住み続けた場合、年間60万円、10年間で600万円、60歳を迎えるまでの30年間1800万円の家賃がかかります。
賃貸の場合は定年後も家賃が必要になりますし、更新料も都度かかってきます。家賃5万円が正しいかどうかはわかりませんが、1500万円で物件を購入して固定資産税や住宅ローンを支払っても賃貸で借り続けるよりは住宅を購入してしまった方がメリットが大きいと判断していることになります。
仮に1500万円の住宅ローンを年1.0%・35年で借り入れた場合、月々の住宅ローンの返済額は4万3000円程度ですので仮に月々手取りで20万円弱だとしても十分に返済可能な金額と言えるでしょう。
雇用体系は?
会社員が全体の65%を占めていますが、65%のシェアに留まるのは意外な結果です。自営業・派遣社員・パート社員・短期社員が35%のシェアがあり、派遣社員とパート社員と短期社員の合計で14%。単身女性で住宅を購入した人の9人に1人が正社員や自営業者ではない雇用体系でフラット35を利用していることがわかります。
フラット35は国交省と財務省が所管する独立行政法人である住宅金融支援機構と民間金融機関が協業して提供される公益性の強い住宅ローンです。年収や雇用形態などを問わず幅広い層が住宅を保有できるようにサポートする目的も担っています。今回のアルヒの調査結果を確認して改めてフラット35の存在意義が確認できたのではないでしょうか。
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