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フラット35の借り換え事務手数料を比較|どこが安い?

フラット35の借り換えにかかる事務手数料を比較するイメージ

住宅ローンの借り換え先としてフラット35を検討するとき、最後まで効いてくるのが融資事務手数料です。フラット35は保証料がかからず、2017年10月に始まった新機構団信の制度で団信の保険料も金利に含まれる形になったため、諸費用の大部分を事務手数料が占めます

しかもフラット35は、どの金融機関を経由しても商品性と審査の基準が同じです。住宅金融支援機構が毎月公表する「最も多い金利」に多くの取扱先が並ぶため、比較の軸は自然と①金利 ②事務手数料 ③付帯サービスの3つに絞られ、そのなかで最も差がつきやすいのが②というわけです。

事務手数料が借入額の2.20%(税込)なら、2,500万円の借り換えで55万円。同じフラット35でも0.990%(税込)の金融機関なら約24万7,500円で、30万円以上の差が生まれます。毎月の返済が軽くなるとわかっていても、初期費用が数十万円違えば判断は変わるはずです。

この記事ではフラット35の「借り換え」に絞って、事務手数料を各社の公式情報で比較し、借入額別にいくらになるのか、そして諸費用を含めた損益分岐をどう考えるかまで整理します。

フラット35借換融資のロゴ

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フラット35の借り換え事務手数料を比較

まずは、借り換えでフラット35を扱っている主な金融機関の事務手数料を並べます。料率だけでなく「最低手数料」の設定が結果を大きく左右するので、あわせて確認してください。

金融機関融資事務手数料(税込)特徴・注意点
楽天銀行借入額×0.990%
(最低165,000円)
借り換えで返済口座に楽天銀行を指定した場合の料率。他行を返済口座に指定すると借入額×1.430%になります。
三井住友信託銀行借入額×0.990%
(220,000円を下回る場合は220,000円)
手数料定率コースの料率。事務取扱手数料がかからない「手数料無料コース」もありますが、その場合の借入金利は定率コースより高くなります。青森・長野・島根・高知・沖縄の各県はローン取扱店がなく対象外です。
ドコモの銀行
(旧・住信SBIネット銀行)
借入額×2.20%
(最低110,000円)
フラット35(買取型)の料率。全疾病保障を付ける場合は+0.55%が上乗せされます。電子契約を利用する場合は別途5,500円が必要です。
SBIアルヒ
(旧・ARUHI)
借入額×2.20%
(最低220,000円)
かつての「Web申込なら1.10%に半額」という割引は現在は行われていません。現行はWeb申込かつ電子契約の利用で1債権あたり33,000円を引き下げる定額の割引です(2026年3月2日〜2027年3月31日の申込分/適用条件は公式サイトでご確認ください)。
三井住友銀行33,000円(定額)長期固定金利型住宅ローン(機構買取型)にかかる銀行手数料。公式の手数料一覧では新規借入時の金額として案内されており、融資対象物件が保留地の場合は110,000円です。借り換えでの取扱条件は公式サイトでご確認ください。

※2026年8月15日に各社の公式サイトで確認した内容です。手数料は改定されることがあるため、申し込み前に必ず公式サイトでご確認ください。
※イオン銀行・労働金庫(ろうきん)・JAバンクなど、取扱店や組織ごとに手数料体系が異なる取扱先もあります。また、以前この記事で取り上げていた一部の銀行については、2026年8月時点の公式サイトでフラット35の商品ページを確認できませんでした。取扱いの有無は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

ご覧のとおり、同じフラット35でも事務手数料は「定率2.20%」「定率0.990%」「定額」と3つの型に分かれます。金利がほぼ横並びである以上、ここが実質的な価格差です。

2,500万円を借り換えたときの融資事務手数料を金融機関別に比較した棒グラフ
同じフラット35でも、事務手数料の料率の違いで30万円以上の差が生まれます(借入額2,500万円の場合)。

借入額別に、事務手数料はいくら変わるのか

料率だけを見ても実感がわきにくいので、借り換え額ごとの金額に置き換えてみます。最低手数料が設定されている金融機関は、借入額が小さいと料率どおりにならない点に注目してください。

金融機関/借り換え額1,500万円2,000万円2,500万円3,000万円
楽天銀行(0.990%)165,000円198,000円247,500円297,000円
三井住友信託銀行(0.990%)220,000円220,000円247,500円297,000円
ドコモの銀行(2.20%)330,000円440,000円550,000円660,000円
SBIアルヒ(2.20%)330,000円440,000円550,000円660,000円

※各社の料率・最低手数料から算出した税込の金額です(楽天銀行は返済口座に楽天銀行を指定した場合)。実際の金額は審査結果や商品により異なります。

2,500万円を借り換えると、定率2.20%の金融機関では55万円、0.990%の金融機関では24万7,500円。差額は30万円を超えます。一方で1,500万円のように借入額が小さいと、三井住友信託銀行は最低手数料の22万円が適用されるため、料率が同じ楽天銀行(16万5,000円)との差は5万5,000円に縮まります。「料率が低い=いつでも安い」ではないということです。

手数料の「型」ごとに向き・不向きがある

  • 定率2.20%型…借入額が大きいほど負担が重くなります。その分、金利引き下げの選択肢や独自商品が充実している取扱先が多く、金利や団信とセットで見る必要があります。
  • 定率0.990%型…借入額が2,000万円を超えるあたりから効果が大きくなります。ただし最低手数料の設定を必ず確認してください。
  • 定額型…借入額が大きい人ほど有利に働きます。ただし定額の代わりに金利が高めに設定されているケースがあるため、手数料だけを見て決めないことが重要です。

フラット35は、事務手数料などの諸費用も含めて借り換えできる

手数料が数十万円と聞くと身構えてしまいますが、フラット35の借り換えでは諸費用を借入額に含めることができます。手元資金を残したまま借り換えたい人には現実的な選択肢です。

フラット35の借り換え時に上乗せできる諸費用は次のとおりです。

1.金銭消費貸借契約書に貼付する印紙代(印紙税)
2.フラット35借り換えのための事務手数料
3.抵当権の設定及び抹消のための費用(登録免許税)
4.抵当権の設定及び抹消のための司法書士報酬
5.旧機構団体信用生命保険の特約料(初年度分のみ)
6.フラット35物件検査手数料(適合証明検査費用)

フラット35の借り換え手数料

ただし、諸費用を借入額に含めれば、その分だけ利息も増えます。手元資金に余裕があるなら現金で払ったほうが総返済額は小さくなる、という当たり前の関係は忘れないでください。これ以外の選択肢としてはフラット35パッケージローンを活用することになります。なお、フラット35のパッケージローンはこちらの特集ページで詳しく解説しています。

事務手数料だけで決めない。判断は「損益分岐」で

借り換えで本当に得をするかどうかは、金利差で減る利息と、借り換えにかかる諸費用の総額を突き合わせて初めてわかります。手順はシンプルです。

  1. 諸費用の総額を出す…事務手数料+登録免許税(抵当権の設定・抹消)+司法書士報酬+印紙税+物件検査手数料(適合証明)。現在返済中のローンに全額繰上返済手数料がかかる場合は、それも足します。
  2. 借り換え後の総返済額を出す…残債・残りの返済期間・借り換え先の金利で試算します。各金融機関の公式シミュレーションを使うのが確実です。
  3. 「現在のまま返した場合の総返済額」と比べる…差額が①の諸費用を上回っていれば、借り換えのメリットが出ます。

この計算をすると、事務手数料が30万円高くても、金利が低ければ逆転することは珍しくありません。逆に、残債が少ない・残り期間が短いケースでは、手数料の差がそのまま結果を左右します。残債が少ない人ほど、事務手数料の比較が重要になると覚えておいてください。

フラット35の金利は毎月変わる

フラット35の金利は毎月見直されます。住宅金融支援機構が公表する「最も多い金利」が実質的な目安で、2026年8月の借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付きは年3.290%(前月の年3.140%から0.150%の上昇)でした。

適用月フラット35(借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下)
2026年8月年3.290%

ここで注意したいのは、フラット35の金利は取扱金融機関ごとに設定されているという点です。多くの取扱先が機構の最頻金利に並ぶため横並びに見えますが、上乗せしている金融機関もあります。実際の適用金利は、申し込む金融機関の公式サイトで必ずご確認ください。また、適用されるのは申込時ではなく融資実行月の金利です。

金利がほぼ同じ水準で並ぶからこそ、事務手数料がフラット35の借り換え先を分ける実質的な判断材料になる——これが、この記事の結論です。

借り換えで見落としやすい3つのポイント

1. 団体信用生命保険は「入り直し」になる

現在のローンに付いている団信の保障は、借り換えによって終了します。フラット35の団信(新機構団信)に加入したい場合は、あらためて加入の申し込みが必要で、健康状態によっては加入できないこともあります。手数料の比較に気を取られて、この点を見落とさないようにしてください。なお、団信に加入しない場合の金利は、通常より年0.20%低くなります。

2. 借り換えでも金利引き下げが使える場合がある

これまで住宅の取得時にしか使えなかった「子育てプラス」などの金利引き下げが、借り換えでも利用できるようになっています(SBIアルヒの借り換え案内で確認)。世帯構成や住宅性能に応じたポイント制で、条件を満たせば当初一定期間の金利が下がります。適用条件と予算枠の状況はフラット35の公式サイトで確認してください。

3. 繰上返済手数料の有無も総額に効く

フラット35は繰上返済手数料が0円です。借り換え後に繰上返済で返済期間を縮めるつもりなら、この点は総返済額に効いてきます。一方で、繰上返済できる最低金額は金融機関やインターネットサービス利用の有無で変わるため、あわせて確認しておくと安心です。

フラット35の借り換え手数料に関するよくある質問

Q. 事務手数料は、あとで繰上返済しても返してもらえますか?

いいえ。事務取扱手数料は、繰上返済や完済をしても返戻されません(三井住友信託銀行の商品概要にも明記されています)。借り換え時に一括で支払う「戻ってこないコスト」として、損益分岐の計算に入れてください。

Q. 定率型と定額型では、どちらが得ですか?

借入額によって変わります。借入額が大きいほど定額型が有利で、小さいほど定率型との差は縮まります。ただし定額型は借入金利が高めに設定されていることがあるため、手数料と金利をセットで総返済額に置き換えて比べるのが確実です。

Q. 借り換えの事務手数料もローンに含められますか?

はい。フラット35の借り換えでは、事務手数料・登録免許税・司法書士報酬・印紙税・適合証明検査費用などを借入額に含められます。ただし借入額が増える分、利息も増える点にご注意ください。

Q. いま返済中のフラット35から、別のフラット35に借り換えられますか?

取扱金融機関により対応が分かれます。フラット35からフラット35への借り換えを受け付けている金融機関もありますので、現在の借入先ではなく、借り換え先の候補となる金融機関の公式サイトで取扱いの可否を確認してください

Q. 借り換えのとき、借入期間はどこまで延ばせますか?

借り換えの場合の借入期間は、新規借入とは別の考え方になります。たとえば三井住友信託銀行では「80歳-申込時の年齢」「40年-住宅取得時に借り入れた住宅ローンの経過年数」「35年」のうち最も短い期間が上限です。期間を延ばせば毎月の返済額は下がりますが、総返済額は増えます

まとめ|フラット35を借り換えるとき、比較すべきポイント

最後に、フラット35の借り換え先を比較するときに押さえておきたい点を整理します。

  1. 事務手数料の「料率」と「最低手数料」を必ずセットで確認する
    料率は借入額の0.990%〜2.20%(税込)が中心で、定額の金融機関もあります。最低手数料の設定があると、借入額が小さいときに料率どおりにならないため、必ず両方を見てください。

  2. 保証料は不要だが、それ以外の諸費用は必ずかかる
    フラット35は保証料がかからず保証人も不要です。ただし登録免許税・司法書士報酬・印紙税・適合証明検査費用は別途必要なので、諸費用は「事務手数料+α」で見積もってください。

  3. 団信は金利に含まれるが、上乗せの保障は金融機関で異なる
    新機構団信の保険料は金利に含まれています。一方、がん保障などの上乗せは金融機関ごとに内容と上乗せ金利が異なるため、保障が必要かどうかを先に決めてから比較すると迷いません。

  4. 登記費用は「誰に頼むか」で変わることがある
    抵当権の設定・抹消には登録免許税と司法書士報酬がかかります。司法書士報酬は事務所によって差があり、金融機関の指定する司法書士の報酬が高いこともあるため、見積もりの内訳は確認しておきましょう。

  5. 繰上返済手数料と、繰上返済の最低金額を確認する
    フラット35の繰上返済手数料は0円ですが、繰上返済できる最低金額はインターネットサービスの利用有無などで変わります。将来の返済計画にかかわる部分です。

これらを総合的に比較し、ご自身の残債・残り期間に合った借り換え先を選ぶことが大切です。手数料も金利も、時期によって改定されますので、最新の情報は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。

なお、借り換え先はフラット35どうしに限りません。変動金利や当初固定の銀行ローンへ乗り換える選択肢もあります。たとえばSBI新生銀行は、事務手数料が借入金額の2.20%(税込)の定率型である一方、保証料が0円、一部繰上返済手数料も0円で、諸費用の内訳がわかりやすい銀行ローンです。借り換えの変動金利(半年型)は年1.080%、当初固定金利(10年)は年3.050%(いずれも2026年8月にご契約の場合の当初借入金利)で、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しています。固定でずっと返済額を確定させたいのか、変動で当面の返済額を抑えたいのか——この分岐から先に決めると、比較がぐっと楽になります。

いずれにせよ、借り換えの判断は「金利差」だけでなく「諸費用を含めた総額(損益分岐)」で行ってください。

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