協同住宅ローンのフラット35は今どうなった?手数料と借換先を比較

結論:協同住宅ローンの【フラット35】は、いま新規で申し込める窓口が確認できない
最初に結論からお伝えします。2026年8月6日時点で、協同住宅ローン株式会社は住宅金融支援機構の「【フラット35】取扱金融機関検索」に、新規・借換えのいずれでも掲載がありません(同機構の検索で「協同住宅ローン」を指定すると「該当する金融機関はありませんでした」と表示されます)。
同社の公式サイトを見ても、「協住フラット35」のページは”すでに借りている方向けの返済手続き案内”だけで、新規申込みの商品案内は用意されていません。公式サイトで現在案内されている商品は、同社独自の住宅ローン(マイホーム100など)と賃貸住宅ローンです。
つまり、いまから【フラット35】を借りる・借り換える先として協同住宅ローンを検討する必要は、実務上ありません。この記事は「協住フラット35を返済中の方が、これからどう動けばよいか」を中心に整理し直しています。
| 確認したこと | 結果(2026年8月6日時点) | 確認先 |
|---|---|---|
| 【フラット35】の新規取扱い | 該当なし(掲載されていない) | 住宅金融支援機構 取扱金融機関検索 |
| 【フラット35】借換融資の取扱い | 該当なし(掲載されていない) | 同上 |
| 公式サイトの「協住フラット35」 | 返済中の方向けの手続き案内のみ | 協同住宅ローン 公式サイト |
| 会社そのもの | 営業中(2026年8月4日に変動金利の基準金利見直しを公表) | 協同住宅ローン 公式サイト お知らせ |
協同住宅ローン株式会社とは?

協同住宅ローンは、農林中央金庫や都道府県信用農業協同組合連合会などJAバンクグループを主要株主とする住宅ローン専業の貸金業者です。設立は1979年(昭和54年)8月10日で、2026年で47年目を迎えます。
公式サイトの会社概要(2026年8月時点)によると、資本金105億円、従業員数189名、本社は東京都渋谷区千駄ヶ谷、拠点は本社と大阪支店の2か所です。業務内容は①住宅ローンの貸付事業 ②JAバンク・JFマリンバンクのローン保証事業の2本柱で、保証債務残高は2024年2月に3兆円へ到達しています。格付は日本格付研究所(JCR)のAA-(2026年1月1日時点)。
規模の小さい会社に見えますが、保証事業を通じてJAバンクの住宅ローンを裏側で支えているのが実像で、個人が直接窓口で借りる銀行とは性格が違います。実際、同社の住宅ローンの相談は提携している不動産会社経由で受け付ける形になっています。
なお、直近の業績は「2025年度決算公告」として公式サイトに掲載されています。数字を確認したい場合は公式の決算公告をご覧ください。
【フラット35】の取扱状況を公式情報で確認した結果
【フラット35】は住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する商品で、どの金融機関が取り扱っているかは機構の公式サイトで検索できます。当編集部が2026年8月6日にこの検索を使い、「新規/【フラット35】/全国」および「借換え/【フラット35】/全国」の条件で「協同住宅ローン」を指定したところ、いずれも「該当する金融機関はありませんでした」という結果でした(比較のため「楽天銀行」で同じ検索を行うと1件ヒットするため、検索そのものは正しく機能しています)。
あわせて協同住宅ローンの公式サイトのサイトマップを確認すると、「協住フラット35」は「ご返済中のお客さま」の配下にのみ存在し、各種お届け・住宅ローン控除の証明書・繰上返済といった返済段階の手続き案内で構成されています。新規に申し込むための商品ページ・金利ページは見当たりません。
以上から、「協住フラット35は過去に取り扱われていた商品で、現在は返済中の契約が続いている状態」と考えるのが自然です。ただし、取扱いの再開や個別の対応の有無まで断定できるものではありませんので、正確なところは協同住宅ローンの公式サイト・お問い合わせ窓口でご確認ください。
【フラット35】は「どこで借りても商品性は同じ」=差がつくのは事務手数料
ここが【フラット35】の最大の特徴です。審査基準も返済のルールも住宅金融支援機構が定めているため、どの金融機関を経由しても商品性はほぼ同じ。違うのは各社が独自に決める「借入金利」と「融資事務手数料」だけです。
2026年8月資金受取分の【フラット35】(返済期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付き)の最も多い金利は年3.290%で、前月から0.150%上昇し、現行制度になった2017年10月以降で最も高い水準になりました(返済期間20年以下の【フラット20】は年2.970%、融資率9割超は年3.400%)。
そして下表のとおり、主要な取扱金融機関の借入金利はいずれも横並びの年3.290%。差がつくのは事務手数料です。
| 金融機関・商品 | 借入金利 (21〜35年・融資率9割以下) | 融資事務手数料(税込) |
|---|---|---|
| 三井住友信託銀行(手数料定率コース) | 年3.290% | 0.99%(最低220,000円) |
| 楽天銀行(ハッピープログラム適用) | 年3.290% | 1.10%(最低110,000円) |
| 楽天銀行(ハッピープログラム適用なし) | 年3.290% | 1.43%(最低110,000円/借換えは165,000円) |
| イオン銀行(Aタイプ) | 年3.290% | 1.87% |
| ドコモの銀行(旧・住信SBIネット銀行) | 年3.290% | 2.20%(最低110,000円) |
| SBIアルヒ(フラット35 買取型) | 年3.290% | 2.20% |
| ゆうちょ銀行 | 年3.290% | 2.20% |
※2026年8月資金受取分・新機構団信付き。住宅金融支援機構「最新の金利情報」の掲載内容にもとづく(2026年8月6日確認)。手数料の引下げ条件やキャンペーンは各社で異なります。
この差を金額に置き換えると、違いがはっきりします。借入額2,000万円で計算した事務手数料の実額は次のとおりです。

同じ年3.290%を借りるのに、手数料だけで22万円と44万円という倍の開きがあることになります。返済期間35年・借入2,000万円で機構が試算した総支払額(元金・利息+事務手数料)を見ても、最も低い商品と高い商品では約22万円の差が生じます。
したがって、【フラット35】を選ぶときに見るべきは「どの会社か」ではなく「借入金利+事務手数料の合計負担」です。不動産会社やJAバンクの窓口で紹介された金融機関をそのまま選ぶ必要はまったくありません。
なお、フラット35の実行件数シェアで長く首位を続けているのはSBIアルヒで、2025年度のシェアは27.7%、16年連続のNo.1です(※2010年度-2025年度統計、取り扱い全金融機関のうち借り換えを含む【フラット35】実行件数(2026年3月末現在、SBIアルヒ調べ))。取扱店舗は全国 約90拠点(2026年3月末現在)で、対面で相談したい人には選びやすい一方、事務手数料は2.20%(税込)と定率型の中では高めの設定である点は押さえておきましょう。
協住フラット35を返済中の人は、借り換えで得をするのか
ここからが本題です。当サイトは借り換え専門ですので、「協住フラット35を返済中の人が、いま借り換えて得をするのか」を数字で考えます。
まず「借り換えても金利は下がらない」可能性が高い
正直にお伝えします。【フラット35】の金利は2026年に入って上昇が続いており、8月は年3.290%と現行制度で最も高い水準です。 過去に協住フラット35を年1%台〜2%台で借りた方が、いま【フラット35】から【フラット35】へ借り換えても、金利は下がるどころか上がってしまいます。
この場合の答えはシンプルで、「借り換えない」が正解です。全期間固定金利は、借りた時点の低い金利が完済まで続くこと自体が大きな価値です。金利上昇局面では、動かないことが最善の選択になることがあります。
借り換えを検討する余地があるのはこんなケース
- 協同住宅ローンの独自ローン(変動金利型)を返済中で、今後の金利上昇が不安な場合……全期間固定へ移すかどうかの判断になります。ただし現在の固定金利水準は高いため、月々の返済額は増えるのが一般的です。「返済額を下げる借り換え」ではなく「金利上昇リスクを止めるための保険」として損得を考えます。
- 団信を見直したい場合……機構団信は加入が任意で、加入しない場合は掲載金利から0.20%引き下げられます。逆に、がんや三大疾病の保障を厚くしたいというニーズは、民間の住宅ローンの方が選択肢が広い傾向があります。
- 複数のローンをまとめたい・ペアローンを整理したい場合……金利だけで判断できないケースです。
借り換えの損益分岐は「諸費用 ÷ 年間の軽減額」で見る
借り換えは、金利が下がって浮くお金より、かかる諸費用の方が大きければ損です。判断の手順はシンプルです。
- 諸費用を洗い出す……新しいローンの融資事務手数料(借入額×0.99〜2.20%が中心)、印紙税、いまのローンの抵当権抹消費用、新しいローンの抵当権設定費用(登録免許税・司法書士報酬)、物件検査手数料など。借入2,000万円なら、事務手数料だけで20万〜44万円、登記関係を含めた総額は数十万円規模になります。
- 年間でいくら軽くなるかを出す……借り換え前後の年間返済額(または年間利息)の差額を計算します。
- 諸費用 ÷ 年間軽減額=回収にかかる年数を出し、それが残りの返済期間より十分に短いかを見ます。残期間が10年を切っている、残債が少ないといったケースでは、金利差があっても回収しきれないことがあります。
【フラット35】へ借り換える場合の実務的な注意も押さえておきましょう。借換融資は融資率にかかわらず9割以下の借入金利が適用されるため、この点では有利です。一方で、楽天銀行のように借換えの最低事務手数料が新規(110,000円)より高く設定されている(165,000円)ケースもあり、借入額が小さいほど手数料の定額部分が効いてきます。
協同住宅ローンの独自ローンはいま何が借りられるのか
【フラット35】の取扱いは確認できませんが、協同住宅ローン自身の住宅ローン(プロパーローン)は現在も提供されています。2026年8月4日には「変動金利(短期プライムレート連動型)の基準金利見直しについて」を公表しており、変動金利型の商品が現役で動いていることが分かります。
公式サイトによると、同社は独自のきめ細かい審査を掲げ、次のような相談に対応できるとしています。
- 永住権のない外国人(日本に居住している場合)
- 転職して3年未満、育児休業中でまだ復職していない
- 自営業・会社代表、兄弟姉妹や親子の連帯債務
- セカンドハウス、定期借地権付の土地、都市再生機構の土地区画整理地(保留地・仮換地)
- 持病があり団体信用生命保険に加入できない可能性がある
また2021年12月からは同性パートナーとのペアローンの取扱いも始めています。大手銀行の画一的な審査基準では通りにくい条件でも相談の余地があるのが、この会社の位置づけです。
ただし注意点があります。相談は同社と提携している不動産会社を経由して受け付ける形で、個人が直接ウェブから申し込む導線はありません。賃貸住宅ローン(借地上の賃貸住宅、自宅と賃貸の併用建築)も同じ枠組みです。最新の商品内容・金利・申込方法は、必ず協同住宅ローンの公式サイトまたは不動産会社の担当者にご確認ください。
よくある質問
Q. 返済中の協住フラット35はどうなりますか?
A. 契約している借入条件(金利・返済期間)はそのまま続きます。【フラット35】は住宅金融支援機構が債権を買い取る仕組みで、借入時に完済までの金利と返済額が確定しています。新規の取扱いがなくなっても、返済中の契約が不利に変更されることはありません。
Q. 繰上返済や残高証明書の再発行はどこで手続きしますか?
A. 協同住宅ローンの公式サイトに「協住フラット35をご利用のお客さま」向けの案内があり、各種お届け・住宅ローン控除の証明書・ご返済についての手続きが説明されています。あわせて、機構の会員サービス「住・MyNote(すまいのーと)」(登録無料)から、一部繰上返済の試算・申込み、住宅ローン控除用の残高証明書の再発行申込み、返済計画表のダウンロードが行えます。
Q. いまから【フラット35】を借りるなら、どこを選べばよいですか?
A. 借入金利が横並びの年3.290%である以上、事務手数料が低い商品ほど総負担は小さくなります。ただし「手数料が定額で安いタイプ」は借入金利が高めに設定されていることが多く(例:イオン銀行Bタイプは手数料55,000円ですが金利は年3.490%)、借入額と返済期間によって有利不利が入れ替わります。機構の検索画面には借入2,000万円・35年での総支払額の試算が表示されるので、自分の条件に近い形で比較するのが確実です。
Q. 団信に入らないと金利は下がりますか?
A. 【フラット35】は団信への加入が任意で、加入しない場合は掲載金利から0.20%引き下げられます。逆に、デュエット(ペア連生団信)は+0.18%、新三大疾病付機構団信は+0.24%です。保障を捨てて金利を下げる判断は慎重に行ってください。
Q. 協同住宅ローンの独自ローンは誰でも申し込めますか?
A. 相談は提携している不動産会社を経由して受け付ける形です。住宅の購入・建築を進めている段階で、担当者に取扱いの有無を確認するのが実際の流れになります。
まとめ
この記事の要点を整理します。
- 協同住宅ローンの【フラット35】は、2026年8月6日時点で機構の取扱金融機関検索に新規・借換えとも掲載がなく、公式サイトにも新規申込みの案内がありません。いまから申し込む先としては検討対象になりません。
- 返済中の協住フラット35は、契約どおりの金利・返済額が完済まで続きます。手続きは公式サイトと「住・MyNote」で対応できます。
- 【フラット35】はどこで借りても商品性が同じなので、比べるべきは「借入金利+事務手数料」。2026年8月は主要行が年3.290%で横並びのため、事務手数料の差(借入2,000万円で22万〜44万円)がそのまま総負担の差になります。
- 金利上昇局面では「借り換えない」も立派な答えです。低金利のときに借りた全期間固定は、そのまま持ち続けることが最善であるケースが少なくありません。
【フラット35】以外も含めて借換先を広く見るなら、諸費用と保障の分かりやすさで比較するのも有効です。たとえばSBI新生銀行は、融資事務手数料が借入金額×2.20%(税込)の定率型に一本化されていてコスト計算がしやすく、一般団信と全疾病保障付団信のいずれも金利上乗せ0円、一部繰上返済は1円から手数料0円で何度でも利用できます。店舗相談とオンライン手続きの両方に対応している点も、借り換えの手続きを進めやすい要素です(なお同行は原則として事前審査を行わず本審査で完結する運用のため、他行と併願する場合は他行側の事前審査を先に済ませておくとスムーズです)。
金利・手数料・団信の条件は改定されます。最新の内容は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。
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