住宅ローン借り換え.jp

住宅ローン借り換え.jpに掲載する情報には金融機関のPR情報が含まれます。

フラット35への借り換えのデメリットとは?

日本政府の機関である住宅金融支援機構と民間の金融機関が共同で提供しているフラット35は完済まで月々の返済金額が固定される長期固定型であることに加え、自営業や契約社員など民間の金融機関では住宅ローン審査に通りにくい方でも利用できる住宅ローンとして根強い人気があります。

特に2016年2月より日銀が導入したマイナス金利政策によりフラット35の金利は数年前の3分の1程度の水準にまで急低下しており、 2023年5月現在でもフラット35の金利は1%台となっており極めて低い金利水準となっています。


  金利水準が低いうちにこうした長期固定金利の住宅ローン借り換えを行うことは今後の金利上昇リスクを回避できるため家計にも大きなメリットがあると思われます。

メリットが多いフラット35の借り換えですが、今回はあえて、デメリットおよびその回避策をご紹介していきたいと思います。

どんな住宅ローンにも完璧という商品性のものはありません、デメリットをしっかり把握しておくことでよりよい住宅ローン借り換えが実現するのではないでしょうか。

アルヒのフラット35の金利推移・動向

フラット35借り換えのデメリット①民間金融機関の住宅ローンの方が有利な場合も

 一昔前は民間の金融機関では長期固定型住宅ローン金利が割高となっていましたが、2016年に日銀が導入したマイナス金利政策により民間金融機関の長期固定型住宅ローンも大きく金利が低下しており、必ずしもフラット35が有利という状況ではなくなってきています。

特筆したいのは、住宅ローン借り換えでも利用価値が高い、固定20年の住宅ローン金利です。auじぶん銀行やSBI新生銀行ではフラット20を下回る金利が完全に定着をしています。いずれの住宅ローンでもフラット以上に優秀な疾病保障団信が無料で付帯しているメリットもあります。

2023年5月現在の楽天銀行のフラット、SBI新生銀行で固定20年の金利比較をすると下記のようになります。

  適用金利 実質金利(適用金利+事務手数料) 付帯する疾病保障団信
楽天銀行のフラット 1.970% 2.070% なし
SBI新生銀行 1.500% 1.500% 介護保障団信(要介護3状態の保障)

SBI新生銀行でもフラットよりかなり金利が抑えられることが分かりますね。またSBI新生銀行ではステップダウン金利タイプという、10年後から5年ごとに段階的に金利がステップダウンする魅力的な商品の取り扱いもあります。フラット35を検討している方はこちらも比較するようにしましょう。

フラットでは事務手数料の安価な楽天銀行と比較をしていますので、手数料が一般的な金融機関であればもっとフラットの割高さが際立つこととなります。

 

フラット35借り換えのデメリット②取扱事務手数料が必要

 フラット35を借りる際に融資額の2.20%(税込)の取扱事務手数料が必要となります。 1,500万円の借り換え行う場合には33万円の費用が必要となってしまいます。ただし、フラット35ではこうした借り換えに伴う諸費用を住宅ローンと一緒に借りることが可能です。

 なおフラット35扱う金融機関の中でも取扱事務手数料には大きな差があり、楽天銀行は0.990%(税込)からと非常に魅力的な水準の事務手数料を実現しています。メガバンクや地銀などが扱うフラット35など一般的な水準は2.20%となっていますので、楽天銀行のフラット35を利用することで、事務手数料が発生してしまうデメリットを最小限にしていきたいですね。


フラット35の取扱手数料の比較についてはこちらを参考にしください

 

フラット35借り換えのデメリット③登記関連の費用が必要

フラット35に限らず住宅ローンの借り換えには登記抹消、登記費用、それにかかわる司法書士の費用がかかります。3000万円程度の借り換えですとこうした登記関連費用だけで20万円程度、必要となります。

ただし、フラット35ではこうした借り換えに伴う諸費用を住宅ローンと一緒に借りることが可能です。

 

フラット35借り換えのデメリット④審査に必要な書類を集める必要がある

住宅ローン借り換え審査に必要となるのが、金融機関に提出する書類です。

職業ごとに必要書類は異なってきます。

  正社員・派遣社員・契約社員・パート・アルバイト 自営業・個人事業主 会社役員・社長
身分証明書(運転免許証、パスポート、保険証など)
住民票
印鑑証明書
源泉徴収票2年分 不要
住民税決定通知書 不要
住民税課税決定通知書 不要
会社の決算書 不要 不要 原則不要
会社の法人税の納税証明書 不要 不要 原則不要
会社の法人事業税の納税証明書 不要 不要 原則不要
確定申告書2期分 △(確定申告をしている場合) ○(確定申告をしている場合)
所得税の納税証明書
敷地・建物の登記簿謄本
火災保険証書
現在の住宅ローンの返済予定表

 

フラット35借り換えのデメリット⑤床面積などの基準がある

 戸建ての場合には70平米以上、マンションの場合には30平米以上と言う基準がありこれに満たない住宅に対しては融資が行われません。

ワンルームマンションでのフラット35の利用はできないこととなりますね。

 

フラット35借り換えのデメリット⑥ワイド団信の取り扱いがない

フラット35には残念ながらワイド団信の取り扱いがありません。このため健康上の理由で団信に加入できない場合には団信という保障がない状態でフラット35で住宅ローンを組む必要が出てきます。仮に現在契約されている住宅ローン契約時に団信に加入できており、加入している状態である場合、借り換えることで万が一への備えがなくなると言うデメリットが発生してしまいますので、このデメリットと借り換えによるメリットを天秤にかける必要がありますね。

なお、ARUHIスーパーフラットという「保証型」のフラット35にはクレディ・アグリコル生命という団信で大きなシェアを持つ生命保険会社のワイド団信を付帯することが可能です。フラット35の保証型を扱う金融機関は数えるしかなく、全国区でフラット35を取り扱う金融機関の中でワイド団信を扱うのはARUHIのみとなっています。

クレディ・アグリコル生命保険

 

フラット35借り換えのデメリット⑦15年以上の返済期間が必要

現在契約されている住宅ローンの完済期間が残り10年であった場合、フラット35を利用するには返済期間を5年延ばす必要があります。これはフラット35が15年以上の融資にしか対応していないためです。返済期間が延びれば返済利息も余分にかかることになってしまいます。

 

フラット35借り換えのデメリット⑧団信加入の審査が再度必要

フラット35に限定した話ではないですが、住宅ローンの借り換え時には団信への加入審査を再度行う必要があります。このため直近の健康状態によっては団信に加入できない場合があります。デメリット④とも重複しますが、借り換え時の団信加入審査に落ちた場合には団信不加入で借り換えるかの判断を行う必要があります。

なお、ARUHIスーパーフラット借り換えではワイド団信の取り扱いが可能ですので、これを活用するのも手段です。

 

フラット35借り換えのデメリット⑨金利交渉ができない

地銀、信金、都市銀行など旧来型のプロパー住宅ローンでは金利交渉を行うことが可能ですが、フラット35ではできません。これはフラット35がプロパーの住宅ローンではなく、取り扱う金融機関と住宅金融支援機構が提携していることに由来しています。

取り扱い金融機関に金利を変える権限は残念ながらありません。

 

 

 

 

最後に

 低金利の資金を長期固定型で提供する住宅ローンは国の信用力がなければ実現できなかった時代から、金融サービスの高度化により民間の住宅ローンでも実現できるようになってきています。

特に2016年2月に日銀が導入したマイナス金利政策以降は民間の金融機関でも35年固定金利等を大幅に引き下げており、フラット35比較しても遜色ない水準となっています。 20年固定金利ではソニー銀行やSBI新生銀行の住宅ローンなどでフラット35を下回る水準の金利を実現しているものもあり、本ページでご紹介したデメリットも加味した上でフラット35以外の民間金融機関が取り扱うプロパーの長期固定型住宅ローンも是非検討いただければと思います。

もちろんフラット35が国の信用を背景とした安心の住宅ローンである事は民間の金融機関には真似できない特徴と言えるでしょう。

 

フラット35の金利動向については、フラット35の金利はどうなる?フラット35の金利動向を予想を一読ください。翌月のフラット35の金利動向予想を前月中旬くらいに随時公開しています。

 

フラット35関連コンテンツ

 フラット35の金利はどうなる?金利動向を予想
 フラット35パッケージローンの比較・解説
 フラット35への借り換えのデメリットとは
 フラット35で団信加入は不要?
 つなぎ融資に対応した住宅ローン・フラット35は?

住宅ローン借り換え特集

住宅ローン関連新着情報

人気の特集記事ランキング人気の特集記事ランキング


住宅ローン借り換え基礎知識住宅ローン借り換え基礎知識