フラット35でワイド団信は使える?取扱金融機関と借り換えの選択肢

基本的にフラット35(買取型)ではワイド団信の取扱いがない
民間銀行の住宅ローンではワイド団信の取り扱いが増えていますが、2026年7月時点でも、一般的なフラット35(買取型)で加入できる団信=新機構団体信用生命保険(新機構団信)には、引受基準を緩和したワイド団信の取り扱いはありません。
※ただし、SBIアルヒが提供するフラット35(保証型)の「スーパーフラット」では、ワイド団信を利用することが可能です。借り換えを検討している場合はスーパーフラット借換を活用できるため、フラット35でワイド団信を利用したい方にとって、SBIアルヒのスーパーフラットは外せない候補先となります。
なお、フラット35は団信への加入が任意のため、団信に加入せずに契約することも可能です。団信に加入しない場合の借入金利は、新機構団信付きの金利から年0.200%引き下げとなります。団信に加入しない場合は、別途、生命保険や終身保険に加入してリスクに備える方法もあります。
住宅ローンのワイド団信に似た保険商品として、引受条件緩和型(引受基準緩和型)の終身保険があります。ただし、この種の保険は通常の終身保険よりも保険料が割高に設定されており、年齢や保障額によっては毎月数万円規模の負担になることもあります(保険料は各社・各商品で異なるため、検討時は必ず見積もりで確認してください)。
一方でワイド団信の場合、金利に年0.2〜0.3%程度の上乗せがあるだけで、月々の追加負担は借入額にもよりますが数千円程度に収まるケースが多くなります。フラット35(買取型)でワイド団信が使えない場合に引受条件緩和型の終身保険で代替する選択肢もありますが、コスト面での負担が大きくなる可能性がある点には注意が必要です。
スーパーフラットならワイド団信に対応
先ほども少し触れましたが、フラット35最大手のSBIアルヒが独自に提供している「スーパーフラット」は、ワイド団信に対応しています。スーパーフラット向けの「団体信用生命保険C」には、一般団信のほか、がん保障や生活習慣病を対象とした保障付きプラン、そして引受条件を緩和したワイド団信がラインアップされており、希望に合わせて保障を選べます(加入できるプランは申し込む住宅ローンによって異なります。詳細は団信Cの商品概要をご確認ください)。
このため、全期間固定金利のフラット35を利用しつつ、ワイド団信を組み合わせたいと考えている方にとって、SBIアルヒは最有力の候補となってくるでしょう。
ワイド団信を取り扱う主な銀行(通常の住宅ローン)
民間銀行の住宅ローンであれば、たくさんの住宅ローンがワイド団信に対応しています。ここでは、ワイド団信を利用する際の費用負担をカバーできるくらい金利が低い、代表的な3つの住宅ローンを紹介します(上乗せ金利は2026年7月時点・各社公式サイトで確認)。
| 金融機関・商品 | ワイド団信の上乗せ金利 | 備考 |
|---|---|---|
| auじぶん銀行 | 年0.300% | 一般団信に加入できない場合に、保険会社がワイド団信の査定を実施 |
| ソニー銀行 | 年0.200% | 上乗せが年0.200%と低め。完済時満81歳未満などの条件あり |
| SBIアルヒ(スーパーフラット) | 年0.300% | フラット35(保証型)で「全期間固定金利×ワイド団信」を実現できる |
ワイド団信の保険料はトータルいくら?
民間銀行が扱う住宅ローンにワイド団信を付帯させた場合の負担額を見ていきましょう。ワイド団信の標準的な水準である年0.3%の金利上乗せを前提に、35年返済(元利均等)で完済した場合の上乗せ負担の合計額(概算)は、借入額ごとに次のとおりです。
| 住宅ローン借入額 | ワイド団信の負担額の目安(35年間・年0.3%上乗せ) |
|---|---|
| 2,000万円 | 1,071,575円 |
| 3,000万円 | 1,607,457円 |
| 4,000万円 | 2,143,343円 |
| 5,000万円 | 2,679,259円 |
| 6,000万円 | 3,214,591円 |
| 7,000万円 | 3,750,402円 |
| 8,000万円 | 4,286,196円 |
※上記は年0.3%上乗せ・35年元利均等返済を前提にした概算例です。実際の負担額は適用金利・返済条件によって変わります。ソニー銀行のように上乗せが年0.200%の銀行であれば、負担はこの3分の2程度に収まる計算です。
フラット35は団信への加入が任意だが・・・
先ほど少し触れましたが、フラット35の特徴の一つは、民間の住宅ローンでは加入が必須となっている団体信用生命保険(以下:団信)への加入が任意であることです。
一般的な住宅ローンでは、団信への加入が義務付けられており、団信の加入審査に通らないために住宅ローンが利用できない人が少なくありません。
この課題を解決するための商品として「ワイド団信」があり、通常よりも加入条件が緩和されています。さらに、別途同じような引き受け条件の生命保険に加入するよりも、ワイド団信の方が有利な条件で加入できるケースが多いのです。
ちなみに、フラット35の新機構団信には、保障を3大疾病・介護に広げた「新3大疾病付機構団信」(新機構団信付き金利+年0.240%)や、夫婦で加入するペア連生団信「デュエット」(同+年0.180%)はありますが、前述のとおりワイド団信はありません(2026年7月時点)。
※ワイド団信について詳しくは団体信用生命保険(団信)に入れない・住宅ローン 組めない病気一覧も合わせてどうぞ。
ワイド団信についておさらい
ワイド団信は、一般団信と同じく、死亡時や高度障害時に住宅ローン残高がゼロになる保障を提供する生命保険商品です。ただし、持病や病歴が原因で一般団信の審査に通らない方を対象にしている点が特徴です。
ワイド団信の審査は一般団信と同じく、告知書に記載された健康状態をもとに判断されます。デメリットとしては保険料(コスト)があり、一般的には住宅ローンの金利に年0.2〜0.3%程度の上乗せが発生します。
しかし、ワイド団信と同様に引き受け条件が緩和された他の生命保険と比べると、保険料は相対的に安価であることが多いです。そのため、健康状態に不安がある人にとっては、非常にメリットのある保障と考えられます。
借り換えでワイド団信を検討するときの注意点
当サイトの読者に多い「借り換え」の場面では、団信は次の3点を押さえておくと迷いません。
1. 借り換えると、いまの団信の保障は終了する
借り換えは「旧ローンの完済+新ローンの契約」なので、完済と同時に旧ローンに付いていた団信の保障は終了します。借換先では改めて告知・審査を経て団信に加入し直す必要があり、借入当時より健康状態が悪化していると、一般団信の審査に通らないことがあります。
2. 一般団信に入れない場合の借り換えルートは3つ
健康上の理由で一般団信に加入できない場合でも、①ワイド団信対応の銀行(auじぶん銀行・ソニー銀行など)へ借り換える、②団信への加入が任意のフラット35(買取型)へ借り換える、③ワイド団信を付帯できるSBIアルヒのスーパーフラット借換を利用する、という3つのルートが残されています。あきらめる前に選択肢を整理しましょう。
3. 上乗せ金利は損益分岐に織り込んで計算する
借り換えの損得は「金利差で減る利息」と「諸費用」の比較で決まります。ワイド団信を使う場合は、借換後の金利に上乗せ分(年0.2〜0.3%)を加えた実質の金利差で、諸費用を回収できるかをシミュレーションしてください。なお、健康状態に問題がない方であれば、一般団信・全疾病保障付団信ともに上乗せ金利0円で付帯できるSBI新生銀行のような、団信コストの低い借換先も含めて比較すると総返済額を抑えやすくなります(2026年7月時点)。
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