1億円以上(2億円まで)借りられる住宅ローンでおすすめは?
2020年11月6日
目次
1億円以上の借り入れ可能な住宅ローン
一般的な住宅ローンの借り入れ可能限度額は1億円(フラット35は8,000万円)ですが、この数年、2億円まで借りられる住宅ローンが増えてきました。不動産価格も上昇し、1億円以上の物件も増えているので自然の流れではあると思います。
そうは言っても、1億円以上の家を買う人は限られていますので、普通は1億円まで借りることができれば十分です。もし、家の値段が1億円以上でも頭金・自己資金を用意して住宅ローンの借入金額を1億円未満にすることもできます。あたり前のことですが、1億円以上の住宅購入でも通常の金融機関の住宅ローンを利用できます。
2019年9月まではフラット35は物件価格が1億円を超えるていると利用できませんでしたが、同年10月から物件価格が1億円を超える物件でも利用できるようになりました。ただし、借入可能額は8,000万円のままです。
住宅ローン業界全体でみれば1億円以上の住宅ローンを利用したいと考える人の割合が多いわけではありませんが、冒頭でも紹介した通り、最近は住宅・土地の価格が高くなっていることやタワーマンションの最上階などの広い間取りの高額物件が増えてきていることもあり、以前に比べると1億円以上の住宅ローンを借りたいと考える人が増加傾向にあります。
また、住宅ローンの金利が非常に低いので頭金を入れるよりも「借りてしまった方が良い」という考えを持つ人も増えていますので、この特集では、1億円以上の融資に対応した住宅ローンを解説しています。
ソニー銀行では、3つの住宅ローン商品( 「住宅ローン」「変動セレクト住宅ローン」「固定セレクト住宅ローン」)全ての上限額を2億円に引き上げました。
ソニー銀行は年収400万円以上という利用条件を定めて、収入が高い水準で安定している人たちをターゲットとして住宅ローンを提供していますが、今回の上限引き上げで高額物件の購入時の住宅ローンの最有力候補の1つになります。特に目立つのが初期費用の安さで、 ソニー銀行の住宅ローンであれば、2億円借りても事務手数料は44,000円(税込み)で済みます。
1億円以上の高額なマンション・戸建て物件の購入を検討している人はソニー銀行の住宅ローンを検討候補に加えておくと良いでしょう。
事務手数料が融資金額の2.2%(税込)の住宅ローンで2億円借りた場合440万円の事務手数料がかかることになるので、ソニー銀行の100倍です。ソニー銀行なら保証料も無料、繰り上げ返済手数料も無料なので、高額の住宅ローンの借入先の最有力候補と言えるだけの商品性を兼ね備えた住宅ローンだと思います。
1億円以上(2億円まで)利用できる住宅ローンの一覧
1億円以上(2億円まで)利用できることを明示している主な金融機関は以下です。
auじぶん銀行は2019年1月10日から2億円に限度額を引き上げ、楽天銀行の住宅ローン(アルヒなどで取り扱う限定商品Type-Rのみ)は2018年から2億円までの融資に対応しています。
SBIマネープラザなどで申し込めるミスター住宅ローンREAL(住信SBIネット銀行)も2億円までの融資に対応しています。auじぶん銀行の住宅ローンは無料でがんに対する保障が付帯しています。(一般的ながん保険の場合、数百万円しか保険金がおりず富裕層にとって経済メリットが少ないのですが、住宅ローンにがん保障をセットすることは高額ながん保険に加入できているような状況にすることができます。)
このようにネット銀行を中心に2億円まで借りられる住宅ローンが徐々に増えてきています。
銀行 | 商品名 | 借入限度額 | |
---|---|---|---|
みなと銀行 | 大型住宅ローン | 2億円以内 | 詳しい商品性はこちら |
SMBC信託銀行 | – | 5億円以内 | 詳しい商品性はこちら |
auじぶん銀行 | 住宅ローン | 2億円以内 | 詳しい商品性はこちら |
住信SBIネット銀行 | ミスター住宅ローンREAL | 2億円以内 | 詳しい商品性はこちら |
ソニー銀行 | 住宅ローン・変動セレクト住宅ローン・固定セレクト住宅ローン | 2億円以内 | 詳しい商品性はこちら |
それ以外の銀行では1億円以上は借りられない?
上記で紹介した銀行以外でも1億円以上の融資を行うことを明確に宣言していないとませんが、個別に事情を説明すれば相談には応じてもらえることが大半です。(もちろん、相談しても借してもらえるかは別の話ですが)
ただし、「手数料」、「金利」、「保証料」、「借入期間」などの融資条件も個別案件として検討されることが多く、どの金融機関に相談したら良いか、高額を借りるならどの銀行が良いかなど、単純に比較することはできません。また、普段からどの銀行とどれだけ取引をしているかで、貸出可否や条件が変わります。
そもそも、1人の人物に1億円以上を貸すのは銀行としてはリスクが大きくなるから「基本的には提供していない」ということなので、普段の取引で特別に優遇されるほどの取引をしていない限り、個別に相談しても良い条件は期待しにくいと思っておいた方が良いでしょう。
高額借り入れにおすすめの住宅ローンは?
冒頭でソニー銀行の住宅ローンを最有力候補の1つとして紹介しましたが、ソニー銀行と並んで、1億円以上2億円未満の借り入れでおすすめしたいはミスター住宅ローンREALです。
ミスター住宅ローンREALは全国各地にあるSBIマネープラザで専門スタッフに相談しながら借り入れできる「店舗相談タイプの住宅ローン」です。住宅ローンそのものを提供しているのは累計6兆円以上の住宅ローンの融資実績を持つインターネット銀行の住信SBIネット銀行です。
有力候補と言える理由は、ネット銀行ならではの金利の低さと全疾病保障と呼ばれる病気やケガに対する保障が無料でセットされる点ですが、特におすすめのポイントは「全国の店舗で相談できる」と言う点です。
1億円以上の高額のお金を借りたいと考えている理由や事情を専門のスタッフに説明・相談しながら手続きを進められるのは最大のメリットです。
やはり、1億円以上の融資は銀行としては慎重に審査することになるので、ネット銀行だと電話やメールで煩雑な手続きになったり、やり取りに時間がかかったりしてしまう可能性があります。高額のローンはわずかな金利差で支払う利息が大きく変わってきます。慎重さは重要なので少なくとも2つ以上の住宅ローンに申し込んで最も条件が良い商品を選ぶべきですが、その1つのとして店舗で相談できるミスター住宅ローンREALは選択肢に加えておくことをおすすめです。
みなと銀行(大型住宅ローン)の特徴・メリット・デメリット
みなと銀行では1億円以上2億円未満の借り入れ専用の大型住宅ローンという商品を提供しています。
自宅の新築・購入のほか、増改築資金や、住宅ローンの借り換えにも利用ご利用できます。一部繰上返済手数料(銀行手数料部分)無料などの特典がありますが、住宅ローン全体としては特別な商品ではありません。
一般の住宅ローンと大きく変わりません。大きいのは保証料で、例えば、2億円を35年で借りようとすると400万円~800万円の保証料がかかることがあります。みなと銀行の大型住宅ローンは、金額が大きくなるとどんどん諸費用も大きくなることに注意しておくようにしましょう。
SMBC信託(プレスティア)銀行の住宅ローンの特徴・メリット・デメリット
SMBC信託銀行(プレスティア)は旧シティバンク銀行の流れを汲んで提供されている富裕層向けの住宅ローンです。
住宅ローンも同様で、外資系銀行らしく富裕層向けに高額の住宅ローンの融資を行っていました。限度額も脅威的で5億円まで借りることができます。SMBC信託銀行プレスティアの住宅ローンはみなと銀行よりは金利が低く、保証会社も利用していないので保証料もかかりません。
金利は定率と定額の2パターンが用意されていますので、手元の資金状況に応じて変更することができます。繰上返済も”電話”で無料です。ネットを使って便利に住宅ローンと付き合っていくよりも、人を間に挟んで利用し続けるという富裕層向けの金融商品に仕上がっています。
楽天銀行の住宅ローンの住宅ローンの特徴・メリット・デメリット(窓口はARUHI)
インターネット銀行として初めて2億円まで融資するようになったのが楽天銀行です。対象の住宅ローンは金利選択型のType-Rでリアル店舗向けの商品となっており、ARUHIなどで取り扱いをしています。
楽天銀行では金利選択型とフラット35を取り扱っていますが、金利選択型住宅ローンは基本的に収入が多い層をターゲットにした住宅ローンです。
がん50%保障と全疾病保障と呼ばれる疾病保障サービスが無料でセットされるので商品性・おトクさの観点では相当魅力的な住宅ローンです。1億円以上借りたいと考えている人にとって金利選択型のType-R(手続きはARUHI)は最有力候補と言えるでしょう。
楽天銀行の住宅ローン(金利選択型 Tyep-R)の詳細はこちら
auじぶん銀行の住宅ローンの住宅ローンの特徴・メリット・デメリット
auじぶん銀行は2019年1月から2億円までの貸し出しに対応しています。auじぶん銀行というと聞きなれないかもしれませんが、低金利と無料のがん保障が魅力の住宅ローンを提供しています。
特に変動金利と10年固定金利の金利が低く人気を集めていて、最大のポイントは無料でがんに対する保険に加入できるという点です。一般的ながん保険は、加入しても保険金は数百万円程度なので、経済的に余裕がある富裕層の方はさほどメリットを感じないと言われることがありますが、住宅ローンにセットされているがん保障の場合、住宅ローンの残高が保険金額と考えることができます。
がんと診断された時に住宅ローン残高が半分になる保障が無料でついていますので、1億円借入なら5,000万円の住宅ローンが無くなります。普通にがん保険に入った時にもらえる200万円とか300万円とは比べ物にならないほど大きく、高額の住宅ローンを組むことでがんに対する備えを充実させるといった人もいるほどです。
ミスター住宅ローンREALの特徴・メリット・デメリット
先ほども紹介しましたが、住信SBIネット銀行が店舗申込み専用に提供しているのがミスター住宅ローンREALです。特徴は金利の低さと全疾病保障と呼ばれている病気やケガに対する保障が無料でセットされるという優れた商品性です。
住信SBIネット銀行のホームページなどで申し込みできるネット専用住宅ローンは2億円の融資には対応していませんが、このミスター住宅ローンREALであれば最大で2億円まで借りることができるように設計されています。
ネット銀行の住宅ローンの最大の魅力である低金利はそのままに、店舗で高額融資について相談しながら申し込みできるのはミスター住宅ローンREALならではと言えるでしょう。
ソニー銀行の住宅ローンの住宅ローンの特徴・メリット・デメリット
ソニー銀行は日本ではじめて住宅ローンを取り扱ったインターネット銀行で、保証料無料や団信保険料はもちろん、無料のがん疾病保障が魅力の住宅ローンです。
変動金利~固定金利まで幅広い金利タイプで魅力的な金利を提示しているだけでなく、ポイントは高額物件を購入する際の諸費用の安さです。一般的な住宅ローンであれば2億円の借り入れに対し、440万円(税込)もの事務手数料が必要ですが、ソニー銀行の住宅ローンであればわずか44,000円(税込)です。
また、高額の借り入れに、疾病保障を付帯させる際もソニー銀行の保険料は他行より安価に設定されているため、大きなコストの違いとなります。
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