住宅ローンの司法書士報酬の相場と比較
住宅ローンの借り入れ・借り換え手続きを進めるには「登記」の手続きが必要です。この特集ページでは住宅ローンの借り入れ・借り換え時に発生する「抵当権設定登記」などの登記手続きとその手続きを進めてもらうために司法書士し支払う司法書士報酬の相場について解説しています。
目次
登記について
登記とは、日本における様々な権利関係を管理するために国(法務局)がが運営している制度で、土地・建物・不動産・法人・成年後見など様々な種類の登記があります。
マイホームの購入・住宅ローンの手続きでは、不動産登記・抵当権設定登記の手続きが必要で、その登記手続きを行うことによって、自分が土地や建物の保有者であることを国に証明してもらえるようになり、また、その物件を担保にお金を借りることができるようになります。
住宅ローンは土地や建物を担保にお金を借りる商品なので、「その土地と建物の所有者であることを証明できる状態にしたうえで、金融機関に抵当権を設定させる」という手続きが必要になります。
住宅ローンを借りる以上「抵当権登記(担保設定)」の登記手続きは必須の手続きということです。
司法書士とは
司法書士法に基づく仕業を行う人を司法書士と言います。司法書士は国家資格で、その資格を持つことで不動産や法人などの登記手続きを代理で行うことができます。
そもそも登記手続きは法務局などが定める書類を作成して提出するだけで、実は司法書士に頼まなくても自分でも手続きできるのですが、その書類作成が難解で専門知識が必要なため司法書士に代理で行ってもらうのが一般的となっています。
住宅ローンの登録免許税・司法書士報酬の相場
まず、不動産抵当権設定の登記には登録免許税と呼ばれる税金がかかります。
税制上では、住宅ローンの借り入れ・借り換えのための登録免許税は住宅ローンの金額×0.4%かかりることになっていますが、令和6年3月末までは0.1%まで税率が下がった「軽減税率」が適用されることになっています。
登録免許税の軽減税率の適用を受けるには財務省が示す所定の条件を満たす必要がありますが、それほど厳しい条件ではありません。
通常のマイホームの購入・住宅ローンの借り入れであれば軽減税率で住宅ローンの金額×0.1%と考えて問題ありません。(1人暮らし用の住宅などは床面積の条件を満たさない場合がありますので注意しましょう)
この登録免許税は税金なので、どの銀行で住宅ローンを申し込んでも同じです。
住宅ローンの手続きを進めるには、この登録免許税に加えて手続きを進めてもらう司法書士に報酬を支払う必要があります。司法書士報酬は、手続きしてもらう司法書士によって金額が変わってきます。
以下は2013年に日本司法書士会連合会が、所属する司法書士に対して行ったアンケート調査結果で、「抵当権設定登記」で受け取った報酬の平均を示したものです。同じ登記手続きでも金額がかなり違っていることがわかります。例えば、近畿地区の司法書士報酬が高い上位10%の平均は67,000円。東北地区で司法書士報酬が低い10%の平均は19,091円と3倍以上の開きがあります。
同じ手続きを行うのであれば費用は安く抑えたいという人もいると思いますので参考にしてください。大半の銀行が「司法書士を指定してくる」ので、司法書士を自分で見つける必要はありません。逆に言えば司法書士報酬が安い司法書士を自分で探して節約するのも難しいのが実情です。
では、各銀行ごとの司法書士の報酬(正確には各銀行が指定する司法書士の報酬)はどの程度かを確認しておきましょう。
以下は各銀行のホームページなどで紹介されている司法書士報酬の例をまとめたものです。平均すると8万円ぐらいの司法書士報酬がかかると想定しておくと良いでしょう。
各銀行の抵当権設定費用の相場
銀行名 | 司法書士報酬 |
SBI新生銀行 | 8万円程度 |
楽天銀行 | 6万円~9万円程度 |
auじぶん銀行 | 6万円~10万円程度 |
住信SBIネット銀行 | 6万円~10万円程度 |
三菱UFJ銀行 |
9万円程度 |
三井住友銀行 | 13万円程度 |
イオン銀行 |
8万円程度 |
※司法書士報酬は当サイトが各金融機関のホームページなどで紹介されている司法書士報酬例を調査した金額を掲載しています。条件によって金額は異なりますので注意してください。詳しくは各金融機関の公式サイトやコールセンターなどで確認をお願いします。
抵当権は銀行にとって非常に重要な登記手続きなので、信頼できる司法書士を指定して確実な登記手続きを進めたいと考えています。司法書士報酬が高いと言って、銀行指定外の司法書士を利用して登記手続きを進めたいと言っても原則としては受け入れてもらえません。また、司法書士を使わずに自分で登記手続きをすることも大半の金融機関で認めてもらえません。
どうしても納得できない場合は、司法書士会連合会が行っているアンケート調査の結果と比べると2倍近い司法書士報酬であることを、司法書士会連合会のアンケート調査結果を見たのだが・・・と銀行に質問して交渉してみると良いでしょう。(可能性は低いですが損することはありません)
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