住宅ローン借り換え審査に通らない・落ちた時の対策|審査項目と受かるコツ

住宅ローンの借り換えは、住宅ローンを新たに契約し直すことになるため、借り換え申込みの時点であらためて住宅ローンの審査が行われます。そのため、「借り換えたいけれど審査に通るか不安」でためらっている人は少なくありません。
「健康状態が悪化した」「収入が下がった」「マイホームの資産価値が下がっていそう」といった漠然とした不安の段階であれば、審査基準が異なる(異なりそうな)複数の金融機関に申し込んでみるのが実は最良の一手だったりします。とはいえ、審査で確認される項目をあらかじめ知っておくことは大切です。
金融機関は住宅ローン審査に落ちた理由を開示してくれませんが、国土交通省が毎年、民間金融機関に対して調査を行い、審査で重視している項目を公表しています。このコラムでは、国土交通省が公表した最新の「民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」(令和6年度・令和7年3月公表)などをもとに、借り換え審査で見られるポイントと対策を整理します。
金融機関における住宅ローンの審査項目
同調査では、金融機関が住宅ローンの審査で考慮する項目が示されています。多くの金融機関が重視するのは、完済時年齢・借入時年齢・健康状態・担保評価・勤続年数・年収・返済負担率・雇用形態・連帯保証などです。これらは大きく「ご自身に関する項目」「年収・信用情報に関する項目」「担保に関する項目」の3つに分類できますので、それぞれ解説します。
ご自身に関する項目
多くの金融機関は、住宅ローンの完済年齢を80歳未満としています。この基準を借り換え時に当てはめると、たとえば現在46歳の方が35年返済で借り換えようとすると、審査に通りにくくなる可能性があります。一部の金融機関では「残りの返済期間より長い返済期間での借り換え」に対応している場合もありますが、借り換えと同時に返済期間を延長するのは審査上も総返済額の面でも慎重に判断すべきです(期間を延ばすと毎月の返済は軽くなりますが、総返済額は増えます)。
また、最初の借入時は健康に問題がなくても、返済期間中に病気を患うと、借り換え時の団信審査に通らないことがあります。一般的な金融機関では団信加入が必須のため、健康状態の悪化は借り換え審査に影響します。そのような不安がある場合は、ワイド団信(引受基準緩和型団信)を扱う低金利住宅ローンを選択肢に入れておくと安心です。
具体的には、auじぶん銀行、ソニー銀行などが取り扱っています。ワイド団信は金利上乗せの相場が年0.3%前後と費用負担が大きいため、ワイド団信を利用する前提で借り換える価値があるかは事前に試算しておきましょう。
ソニー銀行のワイド団信は年0.2%の金利上乗せ
ワイド団信の上乗せ金利は年0.3%前後が相場ですが、ソニー銀行は年0.2%と低コストを実現しています(ソニー銀行公式で確認)。ワイド団信での借入となる可能性が高い方は、ソニー銀行にも忘れずに審査を申し込んでみましょう。
年収、信用情報に関する項目
現在のローン契約後に、年収や雇用形態は変わっていませんか? 年収が下がった、正社員から契約社員に変わった、転職直後、といった場合は借り換え審査に影響することがあります。
借入限度額は返済負担率をもとに計算されます。返済負担率とは、年間返済額(毎月の返済額×12ヶ月)が年収の何%を占めるかを示すものです。フラット35では、年収400万円以上は返済負担率35%以下、400万円未満は30%以下が基準です。たとえば年収400万円なら、年間返済額が140万円以下であれば返済負担率35%以内に収まります。すでに他の借入(自動車ローン・カードローン等)がある場合は、それらも負担率に含まれる点に注意しましょう。
物件の担保価値に関する項目
住宅は購入後に価値が下がりやすく、とくにマンションは築10年で2〜3割ほど価格が下がるとも言われます。たとえば4,000万円で購入した新築マンションが10年後に3,000万円程度になっていると想定すると、その時点でローン残高が3,000万円を超えていれば担保割れ(含み損)の状態となり、借り換え審査に通りにくくなることがあります。残債と担保評価のバランスは、借り換えを考えるうえで重要なチェックポイントです。
住宅ローン借り換え審査対策!
借り換え時に必要な住宅ローン審査は、金融機関によって基準が異なります。借り換えを確実に実現するためにも、複数の金融機関に審査を申し込むのがおすすめです。
このとき気をつけたいのは、同じような規模感の金融機関ばかりに申し込まないこと(例:メガバンクだけ、地銀だけ)。規模が近い金融機関は審査基準も似通いがちです。規模感やビジネススタイルが異なる複数の金融機関(メガバンク・ネット銀行・信託銀行・フラット35 など)に申し込むと、通過の可能性を広げられます。
住宅ローンが借り換えできない場合
民間ローンの審査が厳しい場合、最終手段となるのがフラット35への申込です。フラット35は長期固定型のため、変動金利からの借り換えでは金利メリットが小さくなることもありますが、完済まで返済額が固定できる安心感があります。公的な性格の住宅ローンで、民間のプロパー住宅ローンに比べると審査基準が比較的寛容とされる点も特徴です。
住宅ローン借り換え審査対策でオススメの金融機関
auじぶん銀行
国内最低水準クラスの変動金利を提供しつつ、がん保障団信やワイド団信を取り扱い⇒公式サイト
ソニー銀行
事務手数料が44,000円(税込)〜と初期費用を抑えられるのがメリット(変動セレクト・固定セレクトは借入金額×2.20%(税込)の定率型)。がん50%保障が無料で付帯⇒公式サイト
SBI新生銀行
変動金利の競争力に加え、保証料・一般団信が0円で諸費用が分かりやすいのが魅力。全疾病保障付団信(上乗せ0円)も選べ、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しています。事務手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率型です⇒公式サイト
借り換え審査に通った後こそ「損益分岐」を確認
審査に通ることはゴールではなく、あくまでスタートです。借り換えの効果は、金利差で減る利息と、借り換えにかかる諸費用(事務手数料・保証料・登記費用・印紙税など)の差し引きで決まります。一般に「金利差0.5%以上・残債1,000万円以上・残期間10年以上」が借り換えメリットの出やすい目安とされますが、実際は諸費用を金利差で何年ほどで回収できるか(損益分岐)をシミュレーションで確かめることが大切です。審査に複数申し込んで実際の適用金利が分かったら、諸費用まで含めた総返済額で比較して決めましょう。
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