住宅ローン借り換えは同じ銀行でできる?
住宅ローンの返済を続けていると、時々、その銀行の住宅ローンの最新情報を目にすることがあります。特に、利用している銀行の住宅ローンの金利が低下していると気になってしまうと思いますし、少し、不愉快な気持ちになってしまうものです。
大幅に金利が低くなっていて、かつ、その継続的に低金利が続いていると、住宅ローンの借り換えを同じ銀行でできないのか?と気になるようになってくるようになるものです。
これまで返済を続けているので取引もしやすいですし、今まで取引を続けてきた銀行内で借り換えできれば手続きも楽なのでそう考えるのは自然なことだと思います。
同じ銀行で住宅ローンの借り換えはできる?
フラット35からフラット35に借り換える場合は別ですが、基本的には同じ銀行内での住宅ローンの借り換えは行えません(銀行が禁止しています)。従って、今借り入れている金融機関とは別の金融機関から借り換え先を選ぶ必要があります。
同じ銀行内での借り換えができないのは、住宅ローン業界内の悪い慣習の1つで、世論から批判を浴びた「携帯電話会社の長期利用者に厳しく新規利用者の獲得ばかりに力を注ぐ戦略」に近いと言えます。
同じ銀行間での借り換えをNGにしているのは、自社の住宅ローン利用者が、より低い金利でカンタンに借り換えができるようにしてしまったら、銀行にとっては利ざや収益が減少に繋がってしまうためです。このため原則、同じ金融機関で住宅ローンを借り換えを不可としているわけです。
同じ銀行であれば借り換えではなく金利引き下げ交渉
一方で、金利引き下げ交渉により金利を下げることは可能ですし、実際、金利引き下げ交渉に成功したという事例はインターネットでも溢れています。言ったもの勝ちの対応で公平性・社会性が求められる銀行の対応としていかがなものかと言う声が聞こえそうですが、実態としては個別事案として判断されていると言う点に注意する必要があります。
つまり、「金利を下げて」と何も考えずにお願いしても簡単に引き下げてくれるわけではありませんし、運よく引き下げてもらえたとしても「ちょっとだけ」で終わってしまう可能性があります。
何度もチャンスが巡ってくる交渉ごとではありませんので、銀行には「金利引き下げしてもらえないなら、借り換えられてしまう」という危機感を抱かせることが重要になってきます。また、引き下げに成功したとしても中途半端な引き下げで承諾してしまうと、次の交渉は厳しくなってしまいますので、「最大限の引き下げ幅」を勝ちとることが重要になってきます。
より有利に金利引き下げ交渉を進めるには?
その1番の方法は「他の住宅ローンの審査に通っていつでも借り換えできる」ことを証明する書類を準備したり、その状態にもっていくこと、そして、それを現在の住宅ローンを利用している銀行に伝えることです。
同じ銀行でも積極的に借り換えによる流出を防止したいと考えている?のか、過去には大手銀行が「住宅ローン金利を引き下げましょうか?」とわざわざ向こうから電話することもありました。また、その銀行にいくら交渉しても引き下げてくれない時期もあったりもします。そのため、ネットでは成功談・失敗談が飛び交うことになっているわけです。
なによりも、中途半端に金利を引き下げるより住宅ローンを借り換えてしまった方が、総返済額を抑えることができる可能性が高いですし、「住宅ローンの借り換え準備が整った状態」で交渉するよりも強い立場で交渉できる方法はありません。
金利引き下げ交渉を第一の目的とした場合でも、本当に借り換えてしまうにしても、まずはどこか1つで良いので住宅ローンの審査に申し込んでおくと良いでしょう。
最終的に借り換えるにせよ、今の住宅ローンの金利引き下げを交渉することにするにせよ、ポイントになるのはより低い住宅ローンの審査に通過しておくことです。低金利の住宅ローンの代表格は、変動金利で年0.5%を下回る金利を提示しているPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)、SBI新生銀行の住宅ローンなどです。
住宅ローンの金利タイプは審査が通ってから確定することになるので、最も金利が低い変動金利で段違いの低金利を提供しているPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)、SBI新生銀行の住宅ローン、auじぶん銀行の住宅ローンの住宅ローンの審査に通過できていると心強いでしょう。
銀行によっては借り換え用の低金利な住宅ローンを提供している場合もあります。
どちらにしてもまずは借り換えシミュレーションを
住宅ローンを借り換えるにしても、同じ銀行で金利引き下げ交渉をするにしても、毎月の返済額や総返済額がどの程度の水準になるかをシミュレーションすることをおすすめします。シミュレーションは専用ツールでカンタンに行うことができますので、まず最初に借り換え効果を確認しておくようにしましょう。
住宅ローンの借り換えで疾病保障の充実も狙える
住宅ローンの借り換えの際には書類を揃える手間や事務手数料(保証料)などのコストと、住宅ローン借り換えでの実現する返済額の削減額を天秤にかけることとなりますが、ネット専業銀行で標準化されつつある、疾病保障を住宅ローンに付帯させ、病気などの万が一の備えを充実させることも検討の材料とすることをおすすめします。
2024年10月現在、無料の疾病保障を付帯する住宅ローンとしては、
金融機関名 | 疾病保障の内容 |
auじぶん銀行 | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になり、精神疾患以外で就業不能が180日続くと住宅ローン残高がゼロになる※ |
ソニー銀行 | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になる |
SBI新生銀行 | 要介護の状態になると住宅ローン残高がゼロになる |
などが代表的です。
フラット35の金利引き下げ交渉は可能?
ちなみに、フラット35の場合は金利引き下げ交渉は行えない(大規模災害に見舞われた場合などの特別な金利優遇を除き、実際に成功したという事例が確認できていません)ため、原則として借り換えで対応することになります。冒頭で触れましたが、フラット35は同じ金融機関内での借り換えが可能ですし、同じ金融機関内で借り換える対応になります。
ただし、フラット35は同じ金融機関で借り換え場合でも、事務手数料の費用の準備が必要になりますので、それらの費用を抑えることができる金融機関のフラット35借り換えた方が総合的にはメリットが大きくなります。
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※最低融資事務手数料220,000円(税込)
フラット35はどこの金融機関に申し込んでも審査基準は変わりませんので、楽天銀行のフラット35だから落ちるということはまずありませんし、フラット35と言う住宅ローンの商品性そのものはどこで申し込んでも同じなので、より低い手数料&金利の金融機関を選択するようにしましょう。