中国の一部銀行が住宅ローン貸出を停止
中国から住宅ローンに関する興味深いニュースが入ってきました。中国全国533銀行内20の銀行において住宅ローンの貸し出しが中止されているとのことです。
2017年5月の中国における住宅ローンの全国平均金利は4.73%となっているということです。中国の年限5年以上の金利は現在4.9%となっているということで住宅ローン金利が銀行の資金調達金利を上回っていない問題があるようです。
中国は社会主義経済を導入しており、金融機関の貸し出し金利や預入金利を厳しく規制しています。中国におけるインフレ率は年10%近く、金融機関の貸出金利や預入金利を上回っている状態となっており、銀行に預貯金をすることで現金の価値が目減りしていくという問題が社会問題となっています。 一方、「理財商品」といわれる投資商品が人気となっており、銀行との間で資金獲得競争が起きています。
高いインフレ率と中国株価の低迷により、不動産投資の人気が高まっており、バブルを懸念する中国当局が住宅ローン貸出に消極的な側面も背景にあるものと考えられます。
金余りの日本とは大きな差がある状況ですが、日本においても金利の急上昇などにより一時的に住宅ローンの貸し出しを休止する銀行がでてきてもおかしくないのかもしれません。