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繰上返済の”期間短縮型”と”返済額軽減型”のメリット・デメリットと活用方法

 

住宅ローンの繰上返済について

住宅ローンの総返済額を大きく減らす方法は低金利の住宅ローンに借り換えることですが、繰上返済でも住宅ローンの総返済額を減らすことができます。

大きな削減効果を得るために借り換えを行ってから繰上返済したり、住宅ローンの借り換え時に最初から自己資金を充当することですし、今利用している住宅ローンが一部繰上返済手数料がかかるようなら、一部繰上返済手数料が無料の住宅ローンの借り換えることで、住宅ローンの金利(と毎月の住宅ローン返済額)を下げながら、手数料無料で段階的に住宅ローンの残高を減らしていくことができます。

 

この特集記事では住宅ローンの繰上返済について解説したいと思います。

まず住宅ローンの繰上返済には2つの扱いがあります。

1つ目は「期間短縮型」です。

これは「残り20年だった返済期間が繰上返済後に19年になった」と言うように「住宅ローンの完済日を前倒しする」繰上返済方法です。

2つ目は「返済額軽減型」です。

これは「毎月10万円返済していたが、繰上返済後に毎月9万円になった」と言うように「毎月の住宅ローン返済額を平均的に減らす」繰上返済方法です。

金融機関の中には「返済額軽減型」しか対応していないSBI新生銀行のような例もありますので、住宅ローンの借り入れ後に使い分けたいと考えている人は住宅ローンの借り入れ・借り換え先を決める前にチェックしておくと良いでしょう。

 

期間短縮型と返済額軽減型のメリットとデメリット

この2つの繰上返済方法ですが、メリットとデメリットが混在していますので、簡単に比較表で整理してみました。

 

  期間短縮型 返済額軽減型
メリット

・住宅ローンの総返済額の削減効果は「返済額軽減型」よりも多い。

・返済期間が短縮されるので定年後や老後の住宅ローンの返済を無くす(減らす)ことができる

・繰上返済直後の約定返済(毎月の返済)から返済額が少なくなるため、すぐに毎月の住宅ローン返済負担を軽減できる

・養育費や学費などの「お金がかかる時期」のローン返済負担を軽減できる

・(比較的)収入が少ない資産形成時期(30代~40代の時期)のローン返済額が軽減できる

・毎月の返済額が少なくなるので次の繰上返済用資金が溜まりやすい

・お金を借りていられる期間が維持されるので返済不能リスク軽減につながる

デメリット

・毎月の返済額は変わらないので、養育費や学費などの「お金がかかる時期」のローン返済負担を減らすことはできない

・(比較的)収入が少ない資産形成時期(30代~40代の時期)のローン返済額は変わらない

・住宅ローンの総返済額を減らす効果は「期間短縮型」より小さい

・当初の完済予定が定年後になっていた場合、定年後も住宅ローンを返済し続けなければならない

 

期間短縮型と返済額軽減型のメリットの活用方法

一般的には、「返済額軽減型」で繰上返済しておいた方が良いという意見が多いです。実際、先ほどの表でも返済額軽減型のメリット欄に項目が多くなっている通りです。ただし、期間短縮型の繰上返済も状況によってはしっかりと活用できる繰上返済方法です。

 

例えば、35歳で35年ローンを組んだ場合完済は70歳です。繰上返済を何も行わないと、60歳で定年を迎えて65歳まで再就職して働いたとしても70歳までの数年間は年金をもらいながら住宅ローンの返済を行うことになります。

 

仕事をしている現役世代より年金の方が収入が減りますので、年金生活を開始したタイミングで住宅ローンは完済しておいた方が良いのは言うまでもありません。

 

理論上は「期間短縮型」で繰上返済しつつ、貯蓄しておき退職したタイミングで一気に繰上返済するという計画の方が優れていますが、”はっきりさせておきたい”人は、完済予定日が60歳よりも若くなるまでは「期間短縮型」で繰上返済していく方法があります。

 

また、資金的に余裕がある人、完済日を前倒しして安心させたいと思う人は、期間短縮型でどんどん繰上返済しておくことが総返済額を減らすことに繋がりますのでおすすめです。

 

まとめ

・基本的に繰上返済は「返済額軽減型」を中心がおすすめ

・本当に余裕資金と言える資金で繰上返済するときは総返済額削減効果が大きい「期間短縮型」を活用

・住宅ローンの返済とは別に貯蓄をしっかりと行って定年時に一気に完済できるように計画的に動けるなら「期間短縮型」。計画的にに動くのが苦手な人は「期間短縮型」を積極活用

 

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