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ゆうちょ銀行(スルガ銀行)の住宅ローン・フラット35とは?金利や手数料水準は?

ゆうちょ銀行は預金(貯金)の残高が170兆円を超え、メガバンク3行(三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行)を大きく凌ぐ、日本最大の預金残高を誇る銀行です。

 

ゆうちょ銀行は住宅ローンを提供していない

ゆうちょ銀行は郵政民営化法案の中で民営化されてから、預金の営業は行っていますが、貸金(ローン)の営業は行っていませんでした。この数年、関係各所との調整を行ったうえで、住宅ローンや企業に対する融資の営業開始を申請していたわけですが、2017年1月に住宅ローン業界への新規参入を断念しています。報道では、低金利と競争が激しくなっている住宅ローン業界に参入しても十分な収益が見込めないという判断だったされていますが、実態は地方銀行を中心とした地方の金融機関からの反発を調整しきれなかったとものと考えられます。

 

ゆうちょ銀行で申し込める住宅ローンはスルガ銀行の住宅ローン

ところが、2017年9月現在、ゆうちょ銀行に行くと住宅ローンのポスターが貼ってあったり、住宅ローンを紹介されることがあります。実はゆうちょ銀行では「銀行代理業」としてスルガ銀行の住宅ローンの販売(取次)しています。ゆうちょ銀行の店舗やホームページなどで紹介されている住宅ローンはゆうちょ銀行独自の商品ではなく、静岡県を営業基盤とするスルガ銀行が提供する住宅ローンであり、ゆうちょ銀行はスルガ銀行の住宅ローンを紹介している立場でしかないのです。

 

スルガ銀行の住宅ローン「夢舞台」とは?

そのスルガ銀行が提供している住宅ローンは総称を「夢舞台」として名付けられ、いくつかの商品ラインナップに分かれています。ここではゆうちょ銀行のホームページ(運営はスルガ銀行)でも紹介されている「フラット35」、「個人事業主応援型」「働く女性応援型Ⅰ、Ⅱ」「アクティブシニア応援型」「親孝行応援型」の金利や手数料、加えて、各タイプ共通で利用できる優遇制度である「子育て応援特典制度」について解説したいと思います。

各タイプの金利の前に、それぞれの住宅ローンの商品性を確認しておきましょう。

フラット35

フラット35は住宅金融支援機構が提供しています。ゆうちょ銀行は直接フラット35の取扱い金融機関にはなっていませんので、スルガ銀行を介して申し込むことになります。手数料は融資金額の2.16%(借り換えの場合1.63%)または108,000円の多い方、で一般的な手数料水準です。

個人事業主応援型

通常の住宅ローンでは審査面で不利とされている「個人事業主」を対象とした住宅ローンです。特徴は「起業(経営)年数を問わない」「満額融資可能」「オフィス兼住宅も可」「最大2億円まで融資可能」など通常の住宅ローンよりもかなり甘い審査基準にあります。

申込手数料は108,000円。金利タイプは変動金利のみ。繰上返済手数料は融資から5年以内の場合、繰上返済額の2.0%。5年経過後は一部繰上返済が6,480円、全部繰上返済が10,800円です。借り入れてから5年以内に100万円繰上返済した場合2万円も手数料がとられるという一般的な住宅ローンではありえない商品設計となっています。ゆうちょ銀行の住宅ローンがブラックと言われている理由に触れた気がします・・・。これで個人事業主の方を応援していると言えるのかは皆様の想像にお任せします。

働く女性応援型Ⅰ 「働く女性応援型Ⅰ」の特徴は「繰上返済手数料無料」ぐらいでしょうか。金利タイプは「変動金利」「3年固定・5年固定」の3タイプが用意されています。
働く女性応援型Ⅱ

働く女性応援型Ⅱは、「確定申告書」や「試算表など」を確認して返済能力を判断するという独自の審査が行われる点が特徴です。

個人事業主応援定期と同様に「勤続年数を問わない」「担保評価額の100%まで借り入れ可能」という点も特徴的です。

繰上返済手数料は「個人事業主応援型」と同様に繰上返済手数料は融資から5年以内の場合、繰上返済額の2.0%。5年経過後は一部繰上返済が6,480円、全部繰上返済が10,800円とかなり高額な手数料となっています。

アクティブシニア応援型 これも特徴的な住宅ローンですね。利用できるのは50歳以上の住み替え。「これまでの実績や履歴をきちんと評価」という謎深いの審査基準が提示され、「融資、勤続年数・勤務先・収入金額・経営年数」を問わず、「年金収入」でも「無職」でも申し込めるとされ、かなり特徴的な審査基準です。なお、申込手数料は108,000円で、繰上返済手数料は不要となっています。
親孝行応援型

「実家に建て替えやリフォーム資金」、「実家の近隣のマンション購入資金(両親と同居)」という目的や、「子供の将来の結婚に備えて、近隣に土地を購入しておきたい」という目的(ニーズ)に対応する住宅ローンで、手数料などの諸条件は個人事業主応援型に近く、金利タイプは変動金利のみ。

繰上返済手数料は融資から5年以内の場合、繰上返済額の2.0%。5年経過後は一部繰上返済が6,480円、全部繰上返済が10,800円です。借り入れてから5年以内に100万円繰上返済した場合2万円も手数料がとられるという、これまた一般的な住宅ローンではありえない商品設計となっています。

子育て応援特典制度

(各タイプ共通優遇制度)

この制度は前述の各タイプを含む「夢舞台」の全タイプにおいて条件を満たすことで金利優遇される制度です。

条件は「子供の出産」または「1歳までの養子縁組」。この条件を満たすことで利用中の住宅ローンの金利が0.1%優遇されるという内容になっています。しかも何回でも利用可能なので4人出産した場合0.4%が完済まで優遇されることになります。

 

スルガ銀行の住宅ローン「夢舞台」の金利は?(2017年9月)

フラット35

固定金利(20年以内):1.02%~

固定金利(21年以上):1.08%~

個人事業主応援型

変動金利:3.575 % ~ 5.175 %

働く女性応援型Ⅰ

変動金利:2.475 % ~ 2.775 %

3年固定:2.800 % ~ 3.100 %

5年固定:2.900 % ~ 3.200 %

働く女性応援型Ⅱ 変動金利:3.225 % ~ 4.625 %
アクティブシニア応援型 変動金利:2.475 % ~ 4.375 %
親孝行応援型 変動金利:3.100 % ~ 4.100 %

 

フラット35の金利はさておき、それ以外の商品の金利は、いつも低金利の住宅ローンばかり紹介しているせいで、この金利水準は、住宅ローンの金利には感じられず、カードローン?フリーローン?ビジネスローン?と思ってしまうレベルの金利水準です。

 

住宅という担保のある商品でこれだけの高金利で利息を得るわけですから、住宅ローンの審査に通りやすい住宅ローンであることは容易に想像できます。住宅ローンの中でも国の方針や支援により比較的審査が通りやすいとされるフラット35の金利が1%近辺のこの低金利の時代にその2倍から3倍の金利水準で、しかも「変動金利」の住宅ローンを利用することは、やむを得ない事情でもない限り正直おすすめできません。

 

ゆうちょ銀行の住宅ローンの審査は甘い?ブラック?

結論としては、「審査は甘い」と考えるのが自然です。住宅ローンに限らず融資ビジネスは「利息で得られる収益」から「貸し倒れで発生する損失」をバランスすることが基本です。

つまり、「金利を高くして融資する」ということは「貸し倒れ発生率が多少高くてもビジネスとして成り立ちやすい」ということを意味します。

ゆうちょ銀行(正確にはスルガ銀行)の住宅ローンは、他の銀行の何倍もの金利が適用される商品ですから、「多少、審査を甘くしたとしても」ビジネスとして成り立つように設計しているということになります。

このあたりがネットで「ゆうちょ銀行 住宅ローン ブラック」と検索する人が多い理由になっているのでしょう。

もちろん住宅ローンの審査基準を明確に公表することも、「当社の住宅ローンは審査が甘いから審査に不安がある人はぜひどうぞ」と宣言することはありませんが、容易にその審査基準の甘さが想像できます。

 

まとめ

ストレートに表現するのは適切ではないかもしれませんが、ゆうちょ銀行で取次している住宅ローンは、何らかの事情がない限りでは金利が高すぎるのでおすすめできません。

インターネットで検索すると「ゆうちょ銀行 住宅ローン ブラック」で検索していることが多いので気になってはいましたが、今回の商品性や金利の確認で、なぜ「ブラック」と検索されるのかがわかりました。

簡単に言えば、「審査基準を緩くすることで一般的な住宅ローンを利用できない人たちから利息収入をあげるし、手数料収入もあげる住宅ローン」となり、ブラックという評判がでてしまうのもやむを得ない気がします。

 

ゆうちょ銀行としては、地方銀行では貸出しできないような人に対する融資を担うことで地方銀行からの反発を抑えているのでしょうし、スルガ銀行としてもゆうちょ銀行の強力な営業基盤を利用して住宅ローンを販売できる大きなメリットがあると考えられますが、ゆうちょ銀行ほどの日本最大の預金残高を持つ銀行で申込できる住宅ローンとして適切な住宅ローンか、と問われるとカンタンに「Yes」とは言えませんね。

フラット35は一般的な水準なので選択の余地はありそうですね。ただ楽天銀行やアルヒのフラット35と比較すると手数料や利便性の観点では劣ってしまうことと、結局はスルガ銀行との取引になるのでゆうちょ銀行の窓口で詳細を相談できるわけではないのは残念な材料です。

 

国が支援するフラット35の審査も通らず、住宅を持ちたい・住み返したいと思っているが、どの住宅ローンの審査も通らなかった場合に利用できるという意味で、住宅ローンのセーフティネットとしては機能しているのかもしれません。

 

現時点では住宅ローンの審査に通らず、融資してくれる金融機関がどうしても見つからなかった時の手段の1つとして念頭においておく、程度で良いでしょう。

 

そして、ゆうちょ銀行がいつの日か独自に住宅ローン業界に素晴らしい商品を引っさげて参入してくる日を期待しましょう!

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