住宅ローン借り換えと繰上返済を比較、どちらが得?
住宅ローンを返済していると、「借り換えた方が良い」と言われることがありますが、住宅ローン借り換えを行うか繰上返済を行うかで迷うケースがあります。
住宅ローン繰上返済ではその時点で契約している金融機関に繰上返済を申し込むだけなのでカンタンにできますが、住宅ローン借り換えとなるとそうはいきませんので、住宅ローン金利が下がるメリットは無視できないので、その効果を見極めたいものです。今回はそれぞれの効果や費用を比較しながら基礎知識として頭の中に入れておいてほしいポイントを解説していきたいと思います。
住宅ローン繰上返済とは?
住宅ローンの繰上返済とは、「一部繰上返済」と言われるものと「全額返済」と言われたりすることがあります。収入が増えた、臨時収入があった、余剰資金が増えたという時に利用するのは「「一部繰上返済」です。通常の住宅ローン返済額とは違って、住宅ローンの元金部分の返済をするので、元金が大きく減りやすく総返済額を減らす効果は大きいと言われています。なお、毎月の住宅ローン返済は一部繰上返済をしても必ず実施されます。
なお、一部繰上返済には月々の返済額を変えずに返済期間を短くする「期間短縮型」と、残りの返済期間を変えずに月々の返済額を軽減する「返済額軽減型」の2種類があります。
期間短縮型とは
繰上返済の「期間短縮型」とは、月々の返済額は変えずに返済期間を短くするという前提で繰上返済する仕組みで、家計に余裕がある場合などに期間短縮型で繰上返済することで住宅ローン完済時期を前倒しできます。
引用;全国銀行協会ホームページ
返済額軽減型とは
住宅ローン返済期間を変えずに、月々の返済額を減らすことを前提に行う繰上返済です。期間短縮型より総返済額を減らす効果は少ないですが、毎月の返済に余裕が生じるので、子供の教育費などの出費が増えることを見込んで毎月の返済額を減らしたい場合に利用すると良いでしょう。
引用;全国銀行協会ホームページ
住宅ローン借り換えと繰上返済を比較
それでは、住宅ローン借り換えと繰上返済の違いを確認していきましょう。
住宅ローン借り換え | 住宅ローン繰上返済 | |
期間 |
10日程度から5週間程度。金融機関によりバラバラ。 |
翌日から |
手数料 | 数十万円(※1借り換え金額により異なる) | 無料から |
いくらからできるか | 500万円以上 |
ネット専業銀行は1円から フラット35は10万円から |
住宅ローン控除への影響 | なし | 残高に応じ控除も減る |
手元資金への影響 | なし(諸費用も借りた場合) | 減る |
審査有無 | 住宅ローン審査あり | なし |
必要書類 | 団体信用生命保険申込書兼告知書 健康保険証、運転免許証など 住民票 印鑑証明書 源泉徴収票 住民税課税証明書 住民税決定通知書 法人決算書(会社役員) 確定申告書(個人事業主) 登記簿謄本 売買契約書 重要事項説明書 工事請負契約書 住宅ローン返済予定表 返済口座の通帳の写し |
なし |
メリット |
総返済額の削減 疾病保障などの無料付帯 |
総返済額の削減 |
※1 金融機関ごとの住宅ローン借り換え諸費用については 住宅ローン借り換え手数料は現金払い?無料や上乗せは可能? を一読ください。
住宅ローン借り換えは新規の住宅ローンを契約することとなるため、手間や費用で大きくかかることが分かります。一方、繰上返済はauじぶん銀行の住宅ローンのようにスマホだけで手続きが完了するものも多く、極めてお手軽になっています。また、金額も1円から可能な銀行が増えています。
結局、住宅ローン借り換えと繰上返済を比較、どちらが得?
住宅ローン借り換えと繰上返済どちらが得かという結論は現在の借り入れ金利や返済期間に依存するため一概に判断はできません。ただし、住宅ローン残高が1000万円を超え、住宅ローン返済期間が10年以上ある場合、借り換えの金利差が0.5%程度でも現在の歴史的な住宅ローン低金利を考えればメリットが出るでしょう。
また、借り換えや繰上返済返済を検討されている中でその目的を明確にすることも必要になると思われます。というのも、先にご紹介したように借り換えには大きな手間がかかるため手間をかけえたくない方には不向きでしょう。また転職直後、起業直後では借り換えそのものが住宅ローン審査落ちとなってしまうリスクも高まります。
住宅ローン借り換え.jpのおすすめ特集
借り換えにおすすめの住宅ローンを徹底比較
住宅ローン借り換えランキング大人気!変動金利への借り換え効果は?
地方銀行の住宅ローン金利比較ランキング
住宅ローンの金利動向予想記事
2024年の住宅ローン金利はどうなる?フラット35の金利はどうなる?フラット35の金利動向を予想!
5年後・10年後の変動金利はどうなる?変動金利の今後を予想!