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住宅ローンは離婚したらどうなる?名義変更や借り換えについて

 

2016年に離婚した夫婦は21万7,000組

厚生労働省が公表している2016年人口動態統計の年間推計によると2016年に離婚した夫婦は21万7,000組。日本人1,000人いたとして、2016年に離婚を経験した割合は1.73人にもなるという統計が出ています。

年間の離婚件数がもっとも多かったのは2002年の28万9,000組で人口1,000人あたりの離婚経験数2.30人なので、これでもこの数年離婚率は徐々に落ち着いてきています。

不正確なネットニュースや記事で、日本人の夫婦の30%以上が離婚すると言われたりすることがありますが、この計算式にはカラクリがあります。

まず、2016年の婚姻件数は62万1,000組でした。この数字を分母にして2016年に離婚した件数(≒結婚した年を問わない)を分子にして割合を計算すると34.9%になります。

この値を引っ張り出して”日本人夫婦の3組に1組が離婚している!”という正しくない認識が独り歩きしているので注意しましょう。(分母と分子が紐づいているわけではないので誤解を生みやすいのですが、近年、この値が30%を超えているのは分母(=婚姻数)が下がっているのが1番の要因です)

 

さて、それでも毎年20万組もの夫婦が離婚を決断しています。中には離婚時に住宅ローンを抱えている夫婦は多く存在します。

そういったケースでは、離婚後の「マイホームの所有者」と「そのマイホームに住む人」と「住宅ローンの返済義務者」の関係性がややこしくなるため、住宅ローンが残っている場合はそのマイホームを売却して資金を作って住宅ローンを完済する方法がすっきりしやすいとも言われています。

 

全ての離婚のケースで保有している住宅ローンを上手に整理できるわけではありませんので、この特集ページでは、マイホームを夫婦のどちらかが維持しつつ離婚後の生活に利用する方法について解説したいと思います。

 

名義人・居住者・住宅ローン契約者はできだけ同一人物に

離婚することになったら、財産分与・養育費・慰謝料などの様々な経済的な条件について話し合いが必要になります。

その中でも取り扱いに困るのが「住宅ローンが残っているマイホーム」の扱いです。

特にペアローンや夫婦で連帯債務(収入合算)を利用して住宅ローンを借りていると特に混乱します。住宅ローン付のマイホームを残す場合は、「マイホーム(土地を含む)の名義人」「マイホームに住む人」「住宅ローンの契約者」を同一の人物(つまり、夫婦のどちらかに統一)にすることが混乱やもめごとを未然に防ぐ鉄則です。

 

まず、ペアローンは「夫」と「妻」それぞれの名義で住宅ローンを契約し、互いに連帯債務者となっています。離婚した後にそのマイホームに住む場合、マイホームの名義を変更すると同時に住宅ローンもマイホームの名義に合わせる必要があります。そうしておかないと、「住まない方」が住宅ローンの返済をやめてしまった場合、金融機関から差し押さえになる可能性があるためです。

 

そもそもペアローンは「夫」一人では住宅ローンを十分借りることができないときに利用されることが多いので複雑で、「夫婦でこうしよう」と話し合っても金融機関から認めてもらえないケースが多くあります。そうなると離婚時の交渉は非常に複雑になります。

 

 

 

住宅ローンの名義変更は困難

夫単独名義でマイホームを持ち、住宅ローンも契約している場合であれば、比較的シンプルです。財産分与する中で「マイホームをどちらのものにするのか」ということを決めて、住宅ローンも「マイホームを持つ人」に変更すれば良いだけです。

 

ただし、妻の収入で住宅ローンを賄えない場合、住宅ローンの名義変更を金融機関が認めてくれない可能性があります。よく「元夫が養育費代わりに住宅ローンの返済を続けて、そこに元妻+子供が住み続ける」という形式をとれることがありますが、いつの間にか元夫が返済をやめてしまったり、数年たってから改めて売却したくなったりして、マイホームからの退去しなければならなくなったりしますのでおすすめの方法ではありません。

 

住宅ローンが残っているマイホームは売却して、住宅ローンを完済する方がその後のトラブルもなくおすすめと言えるでしょう。世の中には賃貸物件はたくさんありますので。

 

離婚は住宅ローンの借り換えの1つのきっかけ

住宅ローンの契約形態としては、①安定的収入のある夫婦のいずれかの単独名義、②夫婦連帯債務、③夫婦ペアローンのいずれかの形式で契約していることが多いわけですが、名義・住宅ローン契約のどちらも単独名義でその名義人が1人で住み続ける場合を除けば、住宅ローンの整理が必要です。

 

ケースとして多いのが「妻と子供がマイホームに住み続けて、夫が退去するというパターン」ですが、その場合は妻が住宅ローンを契約するのが理想的ということになります。

現状の契約 離婚後の名義・居住・住宅ローン契約 住宅ローンの借り換え
単独名義 現状通り(現状の名義人が住む) △(このタイミングである必要はない)
変更する
夫婦連帯債務 どちらかに統一
夫婦ペアローン どちらかに統一

※夫が単独名義でも妻が連帯保証人になっている場合は契約を見直す必要あり

 

オーバーローン状態の場合は売却・ローン完済自体が難しい

例えば残りの住宅ローンの残高が3000万円あって、マイホームの売値が2500万円だった場合、マイホームを売却しても500万円のローン返済が残ってしまいます。その場合はマイホームを売ることができずに、夫婦のどちらかが住み続けなければならないこともあります。

 

 

離婚時の住宅ローンには対応したくない銀行が多い

離婚して新しい生活を歩みだすと、今までは同一の家計だったものが2つにわかれ、居住費・光熱費が増えます。離婚することで収入が増えることはあまりありません。家計の状況が変わり住宅ローンの返済が難しくなるケースもありますので、金融機関は離婚後の住宅ローンの整理の相談に前向きではないところが多いのが実情です。

 

残念ながら対面相談できないネット銀行では、かなり厳しいと言わざるを得ませんので、店舗相談できる新生銀行やARUHIなどに相談しながら借り換えを検討すると良いでしょう。

共働き家庭だった場合、あっさりと単独名義で借り換えできるかもしれませんが、専業主婦の期間が長いと大きなハードルだったりしますので、複数の金融機関に相談するようにしましょう。

 

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