年収400万・450万円の住宅ローン|借入上限の目安と借り換えの効果

この特集ページでは年収400万円・450万円の人が住宅ローンを検討するときに念頭に入れておきたい上限金額・借入金額の目安や審査対策を解説しています。あわせて、すでに返済中の人が借り換えで返済負担をどこまで軽くできるかも具体的な数字で確認していきます。
いきなりですが、住宅ローン利用の中心世代である30代の平均年収は454万円という調査結果があります(転職サービス「doda」平均年収ランキング2025。2024年9月〜2025年8月にdodaへ登録した約60万人の正社員データ)。30代といっても30歳〜39歳まで開きがありますが、年収400万円〜500万円が中心的なゾーンです。
ただし”平均”にはからくりがあります。年収2,000万円の人が1人と年収250万円の人が4人いた場合、平均年収は600万円になってしまいます。実際の分布を見ると、年収300万円台〜400万円台のゾーンに多くの人が集まっています(doda調べでは30歳の年収分布で最も多い層は「300万〜400万円未満」で29.0%、次いで「400万〜500万円未満」が26.1%)。住宅ローンを利用する人は30代が多いと言われていますので、年収400万円は住宅ローン利用者として平均的とも言えそうです。

年収400万円で頭金なしで借り入れ可能?
結論として、頭金なしでの住宅ローンの借り入れは可能です。もちろん青天井で借りられるわけではありませんし、借りた後に返済しなければなりません。借入期間(20年ローンなのか35年ローンなのかなど)でも変わってきますが、当サイトで調査した結果、年収400万円の場合、35年ローンで3,000万円ぐらいまでは借り入れ可能なケースが多いようです。頭金なしで住宅ローンを借りるなら、3,000万円程度を予算としてマイホーム購入を検討していくことになります。年収450万円程度であれば、3,500万円ぐらいが許容可能な借入金額と言えそうです。
なお、マイホームの購入時には事務手数料・保証料・登記費用・印紙税など諸費用がかかりますので、「頭金なし=貯金が1円も無くても良い」ではありませんので注意しましょう。最近はauじぶん銀行やPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)のように諸費用も借り入れできる住宅ローンが増えています。
頭金を用意できなかったり、諸費用も借り入れたいと思っている人に検討してほしいのがauじぶん銀行と楽天銀行です。フラット35は融資率が9割を超えると金利が高くなります(2026年8月の最頻金利は返済期間21〜35年・融資率9割以下で年3.290%、9割超で年3.400%)。auじぶん銀行と楽天銀行は諸費用の借り入れが可能なうえ、それによって金利が高くなることがありません。頭金や諸費用を用意できないことで条件が不利になりにくいこの2つの住宅ローンは、選択肢に入れておくとよいでしょう。諸費用面のわかりやすさや団信の手厚さで選ぶなら、SBI新生銀行も候補に加えておきたい一行です(保証料0円・一般団信および全疾病保障付団信は上乗せ金利なし・事務取扱手数料は借入金額の2.20%〈税込〉)。
住宅ローンの頭金に関するアンケート(SBIアルヒ調べ)
数値上は上記のような結果ですが、実際に住宅ローンを利用している人は頭金を用意しているのでしょうか。フラット35を提供するSBIアルヒ(当時のARUHI)が実施した、住宅ローンの頭金に関するアンケート調査を確認しておきましょう。このアンケートでは21%が頭金なしで住宅を購入したと回答しています。5人に1人ぐらいは頭金なしで住宅を購入していることになります。

※調査対象:全国の20歳〜49歳の男女で住宅購入経験者。調査期間は2015年11月10日〜2015年11月24日の約2週間。有効回答数は100件。2015年時点の調査であり、現在の傾向とは異なる可能性があります。
【2026年の前提】金利1.0%で試算できるのは変動金利の場合
ここからは年収400万円・450万円を前提に、具体的な住宅ローンの借り入れをシミュレーションしてみましょう。借入期間は35年、金利は年1.000%としています。
ただし、年1.000%という前提が使えるのは変動金利を選んだ場合だけだという点は、2026年の住宅ローンを考えるうえで非常に重要です。2026年8月時点で、主要行の変動金利(最優遇)はおおむね年0.9%台〜年1.3%台に収まっており、年1.000%前後という前提は現実的です。一方で、全期間固定のフラット35は2026年8月の最頻金利が年3.290%(返済期間21〜35年・融資率9割以下)で、同じ借入額でも毎月返済額は大きく変わります。
下の図は、借入期間35年・元利均等(ボーナス返済なし)で、変動金利 年1.000%の場合とフラット35 年3.290%の場合の毎月返済額を並べたものです。

金利タイプの選択によって、毎月の返済額は3,000万円の借り入れでも約3.6万円違います。「いくらまで借りられるか」は、年収だけでなく、どの金利タイプで組むかによっても変わるということです。以下のシミュレーションは変動金利を前提としたものだと理解して読み進めてください。実際に申し込む際は、各行の最新金利を公式サイトで確認してください。
年収400万・450万円で3,000万は借りられる?
前提条件
借入金額:3,000万円
借入期間:35年
金利:年1.000%(変動金利を想定)
年収400万円の場合
毎月の収入:33万円(手取り:約29万円)
毎月の返済額:8.5万円(84,685円)
年収450万円の場合
毎月の収入:38万円(手取り:約33万円)
毎月の返済額:8.5万円(84,685円)
ローン返済の指標である返済負担率は、年収400万円で約25%、年収450万円で約23%です。いずれも返済に苦しむような値ではありませんので、問題なく借り入れ・返済できるとされている範囲内に収まっています。
年収400万・450万円で3,500万は借りられる?
前提条件
借入金額:3,500万円
借入期間:35年
金利:年1.000%(変動金利を想定)
年収400万円の場合
毎月の収入:33万円(手取り:約29万円)
毎月の返済額:9.9万円(98,799円)
年収450万円の場合
毎月の収入:38万円(手取り:約33万円)
毎月の返済額:9.9万円(98,799円)
返済負担率は年収400万円で約30%、年収450万円で約26%です。返済負担率30%は返済が負担になる可能性が高い水準です。年収450万円の26%であれば標準的な範囲内に収まっていると言えます。
年収400万・450万円で4,000万は借りられる?
前提条件
借入金額:4,000万円
借入期間:35年
金利:年1.000%(変動金利を想定)
年収400万円の場合
毎月の収入:33万円(手取り:約29万円)
毎月の返済額:11.3万円(112,914円)
年収450万円の場合
毎月の収入:38万円(手取り:約33万円)
毎月の返済額:11.3万円(112,914円)
返済負担率は年収400万円で約34%、年収450万円で約30%です。借入金額が4,000万円になると、年収400万円〜450万円では返済負担が大きいと言わざるを得ないでしょう。金利が上昇している局面ではなおさら慎重な計画が必要です。4,000万円程度のマイホームを購入する場合、500万円程度の頭金を準備することをおすすめします。
【公式基準】返済負担率は「年収400万円」が分かれ目になる
ここまで返済負担率という言葉を使ってきましたが、年収400万円という金額には、住宅ローンの審査上ではっきりした意味があります。住宅金融支援機構は、フラット35の利用条件として次の基準を公表しています。
| 年収 | 総返済負担率の基準 | 3,000万円・35年・年1.000%の場合 |
|---|---|---|
| 400万円未満 | 30%以下 | 年収340万円なら約30%=ぎりぎり |
| 400万円以上 | 35%以下 | 年収400万円で約25%=余裕あり |
ここでいう「すべての借入れ」には、住宅ローンだけでなく自動車ローン・教育ローン・カードローン(クレジットカードのキャッシングやリボ払い・分割払いを含む)も含まれます。年収400万円を超えると基準が30%以下から35%以下に緩むため、年収400万円は借入可能額が一段広がるラインだと言えます。
逆に言えば、マイカーローンやカードローンの残債があると、そのぶん住宅ローンで借りられる額が減ります。住宅ローンの申し込み前に他の借入を整理しておくのは、年収400万円台の人にとって最も効果の大きい審査対策のひとつです。なお、民間銀行の返済負担率の基準は各行で異なり、公表していない銀行も多いため、詳しくは各金融機関にご確認ください。
年収400万・450万円の人の審査対策
4,000万円以上の物件は収入合算を活用したい
例えば配偶者などに収入がある場合は、収入合算することで借入可能額が増えたり、審査上有利になる可能性があります。何よりも配偶者にも収入があると家計は大きく変わります。可能であれば活用するようにしましょう。収入合算で気を付けたいのは、将来、子供ができたときに出産・育児で家計の収入が激減する可能性があるということです。収入合算を利用して大きな金額を住宅ローンで組もうとする場合は、この世帯年収の問題を必ず念頭に入れておきましょう。
世帯で住宅ローンを組む場合には、ペアローンだと契約が2本になるため登記費用などの諸費用が2倍かかりますので、注意が必要です。PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)やauじぶん銀行の住宅ローンでは住宅ローン契約書を電子化しているため、契約書に貼る収入印紙が不要となり、数万円程度の収入印紙代が節約できるメリットがあります。
なお、収入合算とペアローンでは住宅ローン控除の扱いが違います。ペアローンは2人ともそれぞれの残高に応じて控除を受けられますが、収入合算(連帯保証型)の場合、合算者は控除を受けられないのが一般的です。銀行によって取り扱いが異なる(連帯債務型を扱わない銀行もある)ため、申し込み前に必ず確認してください。
年収400万円であればほとんどの住宅ローンを利用できる
年収400万円以上あれば、多くの金融機関の年収基準を満たすため、基本的にどの金融機関に申し込んでも住宅ローンを利用できる可能性があります。参考までに、ネット銀行のなかには年収基準を明示している銀行があり、たとえばSBI新生銀行は前年度税込年収300万円以上の正社員または契約社員(自営業は業歴2年以上かつ2年平均300万円以上の所得)を条件としています。年収400万円台であればこの基準はクリアできます。
そのなかで候補に入れておきたいのは、auじぶん銀行・PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)の住宅ローン。固定金利タイプの住宅ローンであれば楽天銀行・SBIアルヒなどが取り扱うフラット35などです。金利だけでなく団信の内容もあわせて比較してください。
頭金・自己資金はできるだけ多めに
年収400万円は住宅ローンを申し込む人たちのなかで標準的な水準です。審査をできるだけ有利に進めるためには、頭金・自己資金をできるだけ準備するようにすることが重要になってくるでしょう。フラット35では融資率が9割を超えると金利が上がり、9割以下に抑えれば低い方の金利が適用されます。SBI新生銀行のように、新規購入で借入金額を物件価格の90%以内に抑えると優遇金利の対象になる住宅ローンもあります(この優遇は借り換えでは対象外です)。頭金は返済額だけでなく、適用される金利そのものを左右します。
【借り換え編】年収400万・450万円台で返済中の人が確認したいこと
ここまでは新規で借りる場合の話でしたが、すでに住宅ローンを返済中で、年収400万円台という人にとっては、借り換えのほうが効果が大きいことがあります。借入額を増やすわけではないので家計のリスクを増やさずに、毎月の返済額と総返済額を下げられるからです。
借り換えでも年収の基準は新規と同じ
借り換えだからといって審査が甘くなるわけではありません。銀行が定める年収条件・雇用形態の条件は、新規借入と同じものが適用されるのが一般的です。むしろ借り換えでは、購入時から年数が経って物件の担保評価が下がっていることがあり、残債に対して評価が足りないと希望額を借り換えられない場合があります。返済実績(延滞がないこと)と、他の借入が増えていないかが特に見られます。
借り換えでどれくらい変わるか
当編集部が2026年8月適用の各行公式金利を実際に確認し、残高2,500万円・残り25年・元利均等(ボーナス返済なし)という条件で試算した結果が次のとおりです。金利のみの試算で、諸費用は含みません。変動金利は全期間その金利が変わらないと仮定した概算です。
| 条件(残高2,500万円・残り25年) | 毎月返済額 | 年収400万円の場合の返済負担率 |
|---|---|---|
| 借り換え前:年1.700%で返済中と仮定 | 102,350円 | 約31% |
| 借り換え後:年1.080% | 95,126円 | 約29% |
| 借り換え後:年0.990% | 94,104円 | 約28% |

年1.700%から年1.080%への借り換えで、毎月の返済額は約7,200円、25年間の総返済額では約217万円の差になります。年収400万円の場合、返済負担率は約31%から約29%へ下がります。数字にすると小さく見えますが、教育費が増える時期に毎月7,000円の余裕が生まれる意味は小さくありません。
ただし、借り換えには諸費用がかかります。事務取扱手数料が借入金額の2.20%(税込)の銀行なら2,500万円で55万円(税込)、これに抵当権設定の登録免許税、司法書士報酬、印紙税(電子契約なら不要な場合あり)、さらに現在借りている銀行に支払う全額繰上返済手数料と抵当権抹消費用が加わります。上の例で諸費用を70万円とすると、差額217万円から70万円を引いた約147万円が実質的な効果です。
※当編集部調べ(2026年8月適用の公式表示金利に基づく当社試算。元利均等・ボーナス返済なし・諸費用別。毎月返済額は円未満切り捨て、総返済額は毎月返済額×返済回数の概算のため、銀行の公式試算と数円〜数十円ずれることがあります)。返済負担率は年収400万円(税込)に対する年間返済額の割合として当編集部が算出したものです。
借り換えを検討すべきかの目安
一般に「金利差1.0%以上・残債1,000万円以上・残期間10年以上」が借り換え検討の目安と言われますが、これはあくまで目安です。実際には「総返済額の減少額 −(マイナス)諸費用」がプラスかどうかで判断してください。金利差が0.5%程度でも、残債が大きく残期間が長ければ効果が出ることがありますし、逆に残期間が5年しかなければ金利差が大きくても諸費用のほうが上回ります。
年収400万円台の場合、借り換え時に返済期間を延ばして毎月返済額を下げるという選択もあります。ただし期間を延ばすと総返済額は増えますし、完済時年齢の上限(多くの銀行で80歳未満)もあります。「毎月の負担を軽くする」のか「総額を減らす」のか、目的を先に決めてから試算しましょう。
年収400万・450万円の住宅ローンに関するよくある質問
Q. 年収400万円と年収400万円未満で、借りられる額はどのくらい違いますか?
フラット35の場合、総返済負担率の基準が年収400万円未満で30%以下、400万円以上で35%以下と公表されています。年収400万円ちょうどなら年間の返済額の上限は140万円(月11.6万円程度)、年収399万円なら約119.7万円(月9.9万円程度)と、わずかな年収差で上限が変わります。ただし実際の借入可能額は金利・返済期間・他の借入によって決まるため、住宅金融支援機構や各金融機関の公式シミュレーションで確認してください。
Q. ボーナス払いを併用すれば、もっと借りられますか?
ボーナス払いを併用すると毎月の返済額は下がりますが、年間の合計返済額はほとんど変わらないため、返済負担率の観点では借入可能額が大きく増えるわけではありません。むしろボーナスは業績によって変動するため、年収400万円台であればボーナスに依存しない返済計画のほうが安全です。
Q. カードローンやリボ払いの残高があると審査に影響しますか?
影響します。フラット35の総返済負担率には、自動車ローン・教育ローン・カードローン(キャッシングやリボ払い・分割払いを含む)といったすべての借入の年間返済額が含まれると公式に明記されています。申し込み前に完済しておくのが最も効果的な対策です。
Q. 変動金利で借りて、金利が上がったらどうなりますか?
変動金利は原則として年2回見直され、金利が上がれば返済額または利息の割合が増えます。多くの銀行には「5年ルール(返済額を5年間据え置く)」「125%ルール(見直し後の返済額を直前の125%までに抑える)」がありますが、これらを採用していない銀行もあります(たとえばSBI新生銀行は「5年ルール・125%ルールは当行の住宅ローンでは採用しておりません」と公式サイトに明記しています)。また、元金均等返済ではこれらのルールは適用されません。金利上昇時に毎月いくらまでなら払えるかを先に決めておきましょう。
Q. 借り換えのときも頭金(自己資金)は必要ですか?
借り換えでは頭金は不要ですが、諸費用は現金で用意するのが基本です(諸費用も借り換えのローンに含められる銀行もあります)。また、残債が物件の担保評価を上回っている状態だと希望額を借り換えられないことがあるため、手元資金で残債の一部を先に返しておくと審査が通りやすくなります。
まとめ
年収400万円・450万円は、住宅ローン利用者としては標準的な水準です。変動金利を前提とすれば3,000万円(年収400万円)〜3,500万円(年収450万円)程度が無理のないラインで、4,000万円を借りると返済負担率が3割を超えてきます。
ポイントは3つです。①年収400万円は総返済負担率の基準が30%以下から35%以下に変わるライン ②カードローンやマイカーローンの残債は借入可能額を直接減らす ③金利1.0%で試算できるのは変動金利の場合で、全期間固定を選ぶと同じ借入額でも返済額は大きく変わる。
そして、すでに返済中の方は、新規で借りる話よりも借り換えのほうが手を打ちやすいという点も忘れないでください。借入額を増やさずに毎月の返済額と総返済額を下げられるのが借り換えの強みです。金利差だけで判断せず、必ず諸費用を差し引いた損益分岐で確認しましょう。最新の金利・条件は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
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