社長・経営者・会社役員の住宅ローンの審査対策
社長・経営者・会社役員は、社会的地位があり収入も多いので、一般的なサラリーマンや公務員よりも住宅ローンの審査を楽々クリアしそうな印象があります。
このコラムでは、住宅ローンに悩むことが多い社長・経営者・会社役員の住宅ローンの審査対策について解説したいと思います。
目次
サラリーマンより会社役員の審査が厳しい理由
社長・役員・経営者と聞くと一般的にはサラリーマン(従業員)より社会的地位も高く、高収入という印象があると思います。そんな社長や会社役員などが住宅ローンの審査で厳しく評価されるのはなぜでしょうか?
その理由として、まず「社長・会社役員・経営者」は「労働者」ではないという点があげられます。サラリーマンは当然労働者です。労働者は、「労働法」という法律で一定程度保護されてますが、社長や会社役員は、会社と委任契約を締結して役員報酬をもらっている立場で「労働法」により保護される労働者ではありません。
分かりやすいところで言えば、「残業代がでない」とか「有給休暇も存在しない(欠勤も存在しない)」というような話ですね。逆に「突然解任されても解任後に雇用保険を利用できない」など、サラリーマンのように収入を維持しやすい保護機能が不足しているので、極端な話、突如、収入が減ってしまう可能性があります。
ちなみに、この原則は大企業の役員でも中小企業の役員でも変わらないと考えておく必要があります。(ただし、大企業にいる「執行役員」は「会社の取締役」にならずにサラリーマンとして任命されていることが大半です)
社長・経営者・会社役員の方に必ず申し込みをしてほしいのがフラット35です。変動金利と比較するとフラット35は確かに金利が割高ですが、今後の金利上昇リスクを回避できつつ、社長・経営者・会社役員の方の方は民間の住宅ローンにはそもそも審査に通りにくいことを考えると申し込みをしたいのがフラット35です。
経営者となった筆者も民間の住宅ローン審査に通った経験はないですが、ARUHIフラット35には2回中2回とも審査に通り、2部屋のマンションを購入することができました。ARUHIはフラット35取り扱い最大手で独自のフラットであるARUHIスーパーフラットを取り扱いもしており、通常より低金利でフラット35を借りることが可能です。
社長や経営者で収入が十分ある場合、住宅ローンの審査に通ることが何よりも重要です。審査に通るという観点ではARUHIへの申し込みは非常に有効は選択肢の1つです。
大企業の役員でも住宅ローンの審査に落ちる?
誰もが名前を聞いたことがあるような大企業の役員でも住宅ローンの審査に落ちる可能性はあります。
また、10年以上その会社で勤め上げて役員に昇格した会社役員と、外資系企業などでヘッドハンティングされて役員になった人とでは住宅ローンの審査上では違う評価になります。
ヘッドハンティングと言うと響きが良いですが、その会社での実績があるわけではありません。短期的な収入は高いかもしれませんが、実績を残せなかった場合、すぐに解任されてしまう可能性があるわけです。
このような背景や事情が住宅ローンの審査に与える影響を明確化することはできませんが、収入面の不確定要素は住宅ローンの審査ではマイナスに働くので、借り入れ条件や信用情報などの様々な審査要素との兼ね合いで最終的に審査に落ちる可能性が十分あるのは納得できると思います。
社長・経営者・会社役員の住宅ローン審査の特徴
大企業の役員になれるような年になるとすでに住宅を保有していることも多く、住宅ローンを利用する機会は少ないと思います。したがって、ここからは主に中小企業の社長・経営者・会社役員の住宅ローン審査に注目して解説したいと思います。
まず、中小企業の社長・経営者・会社役員の住宅ローン審査での注意点は、「個人の収入」だけでなく、「会社の業績」も住宅ローンの審査で確認されることを認識しておく必要があります。
一般的な住宅ローンの場合、過去3年分の決算報告書の提出を求められることが多いですし、過去3期の中に赤字があると、住宅ローンの審査に落ちる可能性が格段にあがります。
中小企業の社長・経営者・会社役員は厳しく審査されると言われるのはこのためです。3期分の決算書を綺麗なものにするのは容易なことではありません。会社の数字をきれいにしようとすると納税額も増加します。そのため、社長・経営者・会社役員の人は決算報告書を提出しなくてもよいフラット35を利用する人も多いとされています。
フラット35は銀行の住宅ローンと比べて、社長・経営者・会社役員でも審査に通りやすいので、最初からフラット35しか選択肢がない人も大勢います。いずれにせよ、社長・経営者のフラット35について店舗で相談しながら、そして住宅金融支援機構の担当者としっかり調整してくれる金融機関がおすすめです。
社長・経営者・会社役員の住宅ローン審査対策
会社の業績が良い時期に住宅を購入する
堅実なビジネスを行っていたとしても、中小企業の場合、ちょっとしたことが業績が非常に悪く見えてしまうことがあります。逆にちょっとした幸運が重なることで会社の業績が良く見えたりもします。
社長・経営者・会社役員の人が住宅ローンの返済を続けていくには、会社の業績が安定している必要がありますので、短期間の業績で一喜一憂すべきではありませんが、少しでも有利に住宅ローンを利用することを念頭に置いた場合、会社の業績が良いタイミングで住宅ローンを申し込みするのが当然有利なのは言うまでもありません。
過度な節税に注意
法人税など節税はどの会社でも考えていることですが、脱税はもちろんNGですが、過度な節税にも注意が必要です。
これは住宅ローン審査において利益余剰金も審査対象となるためで、利益余剰金があれば会社の経営が傾いたときも一定期間は利益余剰金でしのげます。会社の業績が良いタイミングはもちろん、利益余剰金がある程度あるタイミングで住宅ローンを申し込んでおくのも1つの方法です。
頭金・自己資金を用意する
大企業と比べて中小企業の方が倒産しやすいのは統計的にも1つ事実です。
業績が安定しにくいのも実態と言えるでしょう。銀行からの信頼度を高めるのには限界があります。住宅ローンの審査において銀行からの信頼を得るもっとも簡単な方法はお金を用意すること、つまり、頭金・自己資金を十分(できれば20%以上)に用意して住宅ローンの審査に申し込むことです。
上場会社でも会社役員の場合、従業員の半分ぐらいしか借りられないこともありますので、役員になる以上、報酬をしっかりもらって貯蓄して住宅ローンの審査に臨むことが重要になってきます。
返済期間は短めに
冒頭で公務員やサラリーマンに比べて急に収入や立場が変わりやすいことが社長・経営者・会社役員が住宅ローンの審査で厳しくみられることの理由の1つにあると説明しました。その対策として、返済期間を短めにして審査に申し込むことで審査に通りやすくなる可能性があります。できれば20年以内にすると良いでしょう。これは大企業の会社役員などでも同様と言われています。
社長・経営者・会社役員におすすめの住宅ローンは?
大企業・上場企業・5年以上業績が好調な企業の役員・役員就任期間が十分にあるようであれば、社長・経営者・会社役員だからといって特別におすすめの住宅ローンというものはありません。以下のような低金利の住宅ローンに申し込むと良いでしょう。
社長・経営者・会社役員の住宅ローンの審査書類
備考 | |
健康保険証 | |
住民票 | |
印鑑証明書 | |
源泉徴収票 | |
住民税決定通知書 | |
会社の決算書3期分 | 勘定科目明細も必要(アルヒのフラット35は原則的に会社の決算書は不要) |
確定申告書3期分 | 確定申告をしている場合には必要 |
所得税の納税証明書3期分 | |
物件に関する書類 | |
借り換えに関する書類(返済予定表) |
おすすめの住宅ローンについて
上記のように変動金利の金利の低さにこだわった住宅ローンに申し込むことは考えて欲しいのですが、会社規模や業績・役員の就任期間に一抹の不安がある人は、フラット35に申し込んでみることをおすすめします。フラット35は国が支援しながら提供される住宅ローンであり、幅広い人がマイホームを持てるようにすることが目的の1つとされる住宅ローンです。
フラット35はどんどん商品性を改良して民間の住宅ローン並みに魅力的な住宅ローンになってきていますし、民間の住宅ローンの審査に落ちた人がフラット35の審査に通ることは非常に多く、社長・経営者・会社役員の人におすすめしたい住宅ローンです。また、フラット35の審査基準は大差がありませんので、できるだけ条件が良い金融機関で申し込むようにするとよいでしょう。
当サイトでは圧倒的な融資実績(14年連続フラット35融資件数1位)の「アルヒ」経由での申し込みをおすすめしています。アルヒは、金利が毎月最低水準で提示しているのはもちろん、手数料・付帯サービスが魅力的という特徴があります。また、アルヒ独自のARUHIスーパーフラットは通常のフラット35より低金利に仕上がっており、かなり魅力的な商品だと思います。
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