団体信用生命保険(団信)ではがんが保障されない?!

団体信用生命保険をご存知でしょうか?名称が長いため「団信」と略されるのが一般的ですが、住宅ローン契約者が死亡や高度障害になった際に保障される生命保険であり、保険金が支払われる場合には保険会社から住宅ローンを貸し出している金融機関に支払われ、住宅ローンの返済に充当されて残高がゼロになるものです。
この団体信用生命保険について注意したいのが、保障の対象(どんな状態になったら保険金が出るのか)です。具体的な保障内容をご紹介します。
団体信用生命保険(団信)の保障内容
民間の住宅ローンの一般団信では、死亡のほか、次のような「高度障害状態」が保障の対象とされるのが一般的です。
1.両目の視力を全く永久に失った場合
2.言語・そしゃく能力を全く完全に失ったとき
3.中枢神経または精神に著しい障害を残し、常時介護が必要な状態
4.胸腹部臓器に著しい障害を残し常時介護が必要な状態
5.両上肢を手関節以上で失ったか、その用を全く永久に失ったもの
6.両下肢を足関節以上で失ったか、その用を全く永久に失ったもの
7.1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったか、全く永久に失ったもの
8.1上肢を全く永久に失いかつ1下肢を足関節以上で失ったもの
※一般的な生命保険の高度障害状態の例。各団信の正確な定義は契約の「被保険者のしおり」でご確認ください。
なお、フラット35の「新機構団信」は基準が異なり、「死亡」または「身体障害者福祉法に定める1級・2級の障害に該当し身体障害者手帳の交付を受けたとき」に保険金が支払われます(住宅金融支援機構)。高度障害基準よりも広い範囲をカバーする設計です。

一般団信の高度障害は、いずれも常に他人の介護がないと生活できないレベルの障害を負うことが保障対象になると考えてよいでしょう。
「病気やケガで働けなくなった」だけでは保障の対象にならないのです。
医療の高度化で、かつて死亡率の高かった病気も治療により生存できるケースが増えています。こうした社会的変化を考えると、一般団信だけでは住宅ローンの保障は不十分と言えるかもしれません。もちろん住宅ローンを完済できるだけの医療保険や生命保険に加入されている方もいらっしゃると思いますが、「住宅ローンを完済し、その後の生活費までまかなえるのか?」という点は、ご自身の家族構成もみながら判断が必要でしょう。
一般団信では「がんになっただけ」では保障されない
さて、本題です。
団体信用生命保険の保障内容を見てきましたが、がんを患い死亡した場合には団体信用生命保険の保障対象ですが、がんと診断されただけでは保障が受けられません。がんにより収入が大きく減るという調査もあり、治療しながら住宅ローンを返済し続けるリスクへの備えが重要となります。
当サイトではがんと住宅ローンに関する記事を多く用意しておりますので、これらも一読いただけると幸いです。
■がんを患った際に収入が大きく減るという調査結果に関する記事
がんの疾患で半数の方が収入が半分以下に、がん保障付き住宅ローンでもしもの備え
■がんに罹ると保険金が下りる住宅ローンを比較する記事
がん5年生存率が65%超に。がん保障・疾病保障付住宅ローンを徹底比較
を参考にしていただければと思います。
上記の記事でも紹介していますが、住宅ローンの借り換え時に「がんが保障される団信」へ切り替えることも比較検討されてはいかがでしょうか。借り換えでは団信に入り直すことになるため、金利差の損得だけでなく保障のグレードアップも同時に狙えます(借り換え時は健康状態の告知が必要です)。
当サイトでも人気の住宅ローンを2つ紹介します(いずれも2026年7月時点。最新の保障内容・上乗せ金利は各行公式サイトでご確認ください)。
auじぶん銀行のがん保障
当サイトで人気が高いのがauじぶん銀行の住宅ローンで、がんと診断確定されると住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」が保険料無料(上乗せ金利なし)で付帯されています。所定の病気・ケガによる長期入院等を保障する保障も無料で付帯しており、無料付帯の疾病保障としてはトップクラスの充実度です(保障内容は借入日により異なります。詳細は公式サイトでご確認ください)。
ソニー銀行のがん保障
ソニー銀行の住宅ローンにも、上乗せ金利なしで付帯できる「がん団信50」(がん診断確定で残高50%保障)があります。ソニー銀行のがん保障で注目したいのは、金利上乗せ年0.1%で付帯できる「がん団信100」です。有料なの?と思うかもしれませんが、がん100%保障としては低水準の上乗せ幅であり、100万円のがん診断給付金も付帯する点が大きなメリットです。
年0.1%という上乗せ幅は、4,000万円の住宅ローンを35年で借りた場合でおよそ70万円程度・月平均1,700円程度の負担(概算)であり、この負担でがんへの備えが手厚くなる点は注目に値するでしょう。
なお、がん保障付き団信の多くには加入時の年齢条件(例:満50歳未満など)や、がんの既往歴があると加入できない等の条件があります。「がんが心配になってからでは加入できない」のがこの種の保障の性質ですので、健康なうちに借り換えと合わせて検討しておくのが得策です。
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