2017年7月の注目の住宅ローンは?金利動向を予想
2017年6月の各社の住宅ローン金利は、市場での長期金利上昇の影響を受けわずかではありますが金利引き上げとなりました。2017年6月も終盤に差し掛かり、これから住宅ローンの借り入れや借り換えの手続きを開始すると契約は7月以降となります。最新の金利動向を確認しながら2017年7月の住宅ローン金利動向を予想してみましょう。
目次
まずは長期金利の金利動向を確認
以下は2017年6月23日時点の長期金利の金利推移・動向を示したグラフです(日本相互証券会社様HPより)。このグラフは過去1年間の長期金利(10年もの国債利回り)を示したものですが、直近の長期金利は0.55%付近で推移していることがわかります。2017年5月末日付近は0.35%程度で推移していましたので6月に入り長期金利はやや上昇傾向にあります。もっとも、下記のグラフの黒い横線が示す通りで、2016年の年末付近に高まったアメリカのトランプ大統領の経済政策に対する期待による金利上昇時に比べるとまだ低い水準にあることがわかります。
その一方で、2016年7月(もっとも長期金利が低下)と比較すると高い金利水準にあることがわかりますね。日本の長期金利は日銀の政策により一定のレンジでコントロールされている状況です。今年の1月もそうでしたが、長期金利が0.1%を超えてくると日銀による金利引き下げのオペレーションが行われやすいという状況にあります。
1年後・2年後住宅ローン金利がどうなるかは誰にも正確には予想できません。特に住宅ローンの借り換えは借り換えタイミングはある程度自分で決めることができます。タイミングを見計らえるというメリットがある一方、どうしても二の足を踏んでしまいがちという欠点があります。住宅ローンの借り換えは、少しでも早く借り換えた方が基本的に効果が大きくなりますので、基本的には「半年後にはもっと金利が下がるかも?」と期待しすぎるのは得策ではありません。思い立ったら吉日とまでは言いませんが、中長期的な金利動向を占うことが難しい住宅ローンの金利が下がるのを待つという考え方はあまり持たない方が良いといのが鉄則です。
2017年7月の住宅ローン金利はどうなる?
前述のとおり、やや上昇傾向にあると言える長期金利の影響が素直に反映されると仮定すると、2017年7月の住宅ローン金利は6月から金利やや引き上げになる可能性が高いと言えます。その一方で、1年の中で住宅ローンが繁忙になるのは3月と9月です。この月に完成するマンションなどが多いため、自然と住宅ローンも繁忙シーズンに突入するわけですが、9月に住宅ローンを契約したいと思った人たちが住宅ローンに申し込み始めるのは7月が多いと言われています。つまり、住宅ローンの繁忙シーズンに合わせた、住宅ローン金利の強化(金利引き下げ)に踏み切る金融機関が登場する可能性があるということです。
加えて、6月の住宅ローンは市場の長期金利よりも引き上げ幅が大きかった(銀行が収益性をやや改善させた)という特徴がありました。数か月前に比べると少し銀行の収益性が高い状況にあります。繁忙シーズンに突入し始めることと、銀行に金利引き下げの余力があること。この2つを加味する必要があります。
上記を踏まえ、「業界全体としては金利据え置き。ただし、いくつかのネット銀行が金利引き下げに踏み切る可能性が十分にある。」と予想してみたいと思います。ちょっと思い切った予想かもしれませんが、大きく外れることは無いのでは、と思っています。
変動金利は据え置きか。注目は住信SBIネット銀行。auじぶん銀行が対抗策を打って出てくるか
変動金利は金融マーケット全体の観点からは金利引き下げ余地はほとんどありませんし、引き上げの可能性も極めて少ない状況が続いています。ですので業界全体としては「据え置き」となる可能性が引き続き高いでしょう。
7月も変動金利が驚異的低金利が適用されることが確実な住信SBIネット銀行が人気を集めるのは確実ですが、当サイトで注目しているのは「auじぶん銀行」です。auじぶん銀行は住信SBIネット銀行と熾烈な住宅ローンユーザの獲得競争を続けており、6月に新商品投入と金利引き下げキャンペーンを開始した住信SBIネット銀行に少し先行されている感があるauじぶん銀行がどのような施策を準備しているのか(していないのか)に注目しています。
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